2018-09-22

リーマン破綻時のチーフエコノミストだったハリス氏は危機前の05~06年ごろのことだったが、ハリス氏はすでに米住宅バブル警鐘を鳴らし始めていた。リーマンモーゲージ住宅ローン)部門が記録的な収益を稼ぎ出し、株価高値謳歌するなかで、勇気のある行動だったといえる。

現在バンクオブアメリカ・メリルリンチグローバルエコノミストを務めるイーサンハリス氏。最近、口をついて出るのがトランプ政権通商政策への懸念だ。6月のリポートでは、米中貿易摩擦が激化すれば「米国は完全な景気後退に陥る可能性がある」と警告。今週はロイター通信取材に答えて「足元の米株式市場は勢いと楽観論に満ちているが、(米中が)関税の引き上げを続ければ、いつか調整が訪れる」と述べた。

目先の利益追求が将来に大きな禍根を残すことを、世界リーマン・ショックで思い知ったはずだ。危機を知る人たちが語り継ぐ教訓は、いまの市場に届くだろうか。

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