数日前、食事に誘った女の子に振られた。飯はいいけど付き合うのはなし。一般的な恋愛経験をしたことがない自分にとっては、食事を断らなかっただけでOKと受け取っていた。その後も嫌な素振りを見せる彼女にLINEを送っていたが、最後はきっぱりと断られた。
スマホの画面が暗転すると、物語の中でしか存在しなかった滑稽な男の顔が見えて思わず振り替えてしまったよ。お前は誰だ。女性のやや遠回しな断りを受け入れずに自分のエゴを押し付けようとした馬鹿なオスだ。相手の主張を受け入れる言葉を言いつつも、一向に頑なな態度を崩さない。彼女が男との付き合いに距離をおいているのは、お前のような存在じゃないのか。彼女には、お前の言葉がノコギリの刃に見えたんじゃないのか?
「本当は目立つのが嫌い」「でも人が元気になれるから目立つことをしている」
そう語っていた彼女をどうお前はみたんだ?ちょっと強引に行けば自分を見てくれる、そういう下心があったんじゃないのか。地下アイドルに声援を送るオタクを誰より嫌っていたお前は、現実の中ではそのオタクの真反対から同じ声を張り上げているだけじゃないか。自分だけを見てくれる気がした。違うか?
お前は自身を、ビッグなことをした男とでも思っているのだろう。恋に敗れ、自分は傷ついていない風を装おって、相手も傷ついていないと思い込んで。
酔いどれ〜
よし次は男の子いってみよう