2018-03-19

ごはん讃歌

幼稚園から帰ってくると、家の前で少し遊んだら、あとは母と晩ごはんを作っていた。

作っていたと言っても、幼いころは、近くの特等席(食器台の上だ)から見ていて、少し味見をしたりする程度のものだ。

小学校に上がってからも、学校は遠くだった分、友達と遊ぶということはなくて、母と過ごした。

勉強もあったけれど、夕餉の香りが漂ってきたら仕舞いにして、食器を並べたりした。

ある時期から、母は精神変調をきたし、晩ごはんを用意するどころではなく、大声をあげるようなこともあって、オレは部屋にこもって、心臓がドキドキするのを感じないように過ごした。

大学を出る季節までは、そんな調子が続き、兄弟もその精神変調に巻き込まれしまった。

今は昔のような優しい母に戻ったけれど、実家に帰っても、昔のような晩ごはんは出て来ない。

歳もとったのだから、仕方ないだろうな。

ごはんホウレンソウのお浸し、豆腐味噌汁今日はイワシも焼きます

油揚げトースターで焼いて、ネギを乗せて食べると、何枚でも食べられるのを発見したのも、小学生の頃でしたか

(近所のお豆腐屋さんで、10枚くらい買ってきた記憶があります。)

今、俺が作っている晩ごはんは、多分昔、母が作っていたのと似ている気がします。

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