http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171123/k10011232821000.html
ブクマを見ていて誤解がある、というか、多分元記事を書いた人もきちんと理解していないと思うので書く。
期限が、とか使う予定だった人が使わなくなったとかいう話でも全然ない。
抗がん剤というのは使う量が体表面積または体重によって決まる。
今話題のオプジーボを肺がんに使うのであれば3mg/kg、体重50kgであれば一回の投与量は150mgである。
ところでオプジーボは1バイアルが100mg/10mLのものと20mg/2mLのものが市販されている。150mgが必要な場合、100mgを1バイアル、20mgを3バイアル用意し、そこから150mgだけ使用するのである。
バイアル内に残った10mg分は廃棄される。
この廃棄分のことが、今回の話題になっているというわけだ。
では次にまた50kgの同じオプジーボを投与される患者が来たら余った10mgを使えばいいようなものだが、現実、そう簡単に同じ治療をする患者がタイミングよくくるとは限らないし、51kgだったらアウトだし、何より保険がそうはなっていないからだ。(ちなみにここで余った薬液を使えれば20mg1バイアル、75100円が節約できることになる)
抗がん剤には発がん性や催奇形性があり、また細菌等による汚染も懸念されるため一度開封したものを長時間保管しておく、というようなこともできないのだ。
ただし、1日に数百人が抗がん剤を投与するがんセンターなど、大規模な治療センターであればある程度の管理を行えば患者間でのバイアル内に余った薬液の使い回しは可能なのではないかな、と個人的には思う。
可能かもしれないが医療は最高の安全性を求められるのでリスクを考えて採用されない
多分やってると思うよ。こっそり。 薬剤購入費、節約できるもんね。特にここ数年薬価がバカ高い薬増えてるから。