とある鰻屋での事。
テーブル席は満席で、座敷かカウンターにしろと言われて、嫁とカウンターに着いた。
その時店のほぼ真ん中のテーブルには、ごついババアと親父が座っているように思えた。
他のテーブルも、夫婦や男同士で鰻を食していたのだが、何故か真ん中の夫婦らしき人達が気になった。
ババアの方だが、顔が汚いと言うか、ごついと言うか、化粧が汚いというか... あまりじっくり見るわけにもいかないので、
ババアが、「美味しいわね...」等と発する声は、明らかに作り物の女の声色だ。
カウンターからテーブル席=ババア達の隣のテーブルに移らせてもらった。
セルフのお茶を汲みに行くような素振りをしながらも、またちら見で確認してみる。
長い髪、下手な化粧、細い目というか小さな目(一般的なら大きく描くのだろうが)、
ごつい顔、腕についた筋肉やサンダルからはみ出したでかい足は、やはり男のものだ。
話し方も女のそれではないし、声もなんだか「気持ち悪い」。
俺は性的差別者のつもりは無いが、「気持ち悪い」と「思うこと」は差別なんだろうか?
そういう人たちは、誰にも迷惑を掛けないのなら、非難されるいわれは無いわけだし、好きにやればいいと思っている。
でも、グロテスクな人達に対しての気持ちは、やはり「気持ち悪い」 だ。
じろじろ見た訳ではないけど、確認しようという気持ちが働いている時点で、差別者なんだろうか?
そんな自分が残念だ。
相手の男の人の顔は見なかったけれど、30代半ばのような感じだった。
この男の人はどういうつもりで付き合っていたのだろう、とても気になった。
此処の鰻屋は2回目だったが、とても美味しかった。
思っちゃうのは仕方ない。口や態度に出さなきゃいいんじゃない?
まぁその相手の男が実は女なんだけどね(よくある)