2017-06-15

大人になったら、友達はいなくなるものだと思ってた

私には親友がいる。同い年で小学校からの付き合いだから、もう20年は超える付き合いだ。

彼女と私は、たまたま家が近くだったかたまたまよく遊ぶようになっただけだ。中学高校くらいまではそう思っていた。

けれども社会に出て10年ほど経ち、それでも付き合いは続いている。生徒の頃のように毎日顔をあわせるわけではなくなったけど、半年に1回くらいは一緒に飲みに行っている。

これがとんでもなく貴重なものだとわかってきたのが5年くらい前からだ。

私と彼女は、多分、特別気が合うわけでは無いと思う。趣味共通点は一切ない。仕事も全く違う仕事をしている。今はお互い結婚して、そんなに遠くはないけど別の場所に住んでいる。

けれども、会えば話は尽きない。

ここまで長い付き合いになったせいなのか、歳をとってきたせいなのかはわからないけれど、お互いに過ごしてきた時間のものが話の肴になったりする。いわゆる思い出話というやつで、飲みながらそんな話をしていると、ついしみじみしてしまう。

大人になったら、友達はいなくなるものだと思っていた。私の両親には友達がいた様子はなかったからだ。

私の夫も、自分には今も友達と言える人がいないから大切にするといいよ、と言ったりする。

けれども、私は思う。両親にも夫にも友達はいると。そのご縁は遠くなっているだけで、実は今でも切れていないご縁というのはあるのではないかと思うのだ。

彼女とは、20代の頃2年くらい全く連絡を取らない期間があった。彼女だけではない。その他の友人たちとも縁が切れていると思っていた2年間だった。両親と同じように、私も大人になって友達がいなくなったのだと思っていた。

けれども違った。数年ぶりであろうと連絡は簡単に取れた。そして会ってみると、普通に友達であった。時間は何の壁にもならなかった。

この経験からするに、友達のご縁とは遠くはなっても切ろうと思わずに切れるものでもなく、何かのきっかけで元どおり近づくものなのだと思う。

でも、その何かのきっかけというのが本当に貴重で、つまるところ有難い。

そう、本当に本当に有難いのだ。

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