犯人はプレゼントを渡して、見向きもされなかったから刺したという身勝手なものだ、
外から見ていると本当に身勝手で、指先を割れた鏡で切っただけでも痛いのに、
数十回刃物で自分のことを刺された被害者の恐怖を思うといたたまれない、
ここで急に私の自己紹介をしようと思う、38歳、ブサイク、童貞である、
女性関係というものを私は半ば諦めているはずだった、というか逃げている。
そんな時、私の部署に珍しく女性が入ってきた、その女性私の本当に好みの女性であった、
というか、100人に聞いて80人美人と答えるであろう人であった、
当然私に振り向きもしないということは頭ではわかっているつもりでも、
その女性にしきりに話しかけてしまう、愛想よく対応してくれるものの、彼女から私に対しては何一つ反応がない、
私は彼女にたいして身勝手な押し付けをしていて、女性にも同じような対応をするように押し付けていたのだ、
そして私は彼女のことが気になって仕事も手につかない、いわゆる好きになってしまったのだ、
当然私には手も届くはずない美人に思いを馳せて、彼女からのアプローチがないと勝手に苛立っていた。
今思い返してみると、とてもひどい話しである、
これから先、私は女性とは関われないだろう、顔が悪い上に理想が高いときたものだ、
いや犯人、統合失調症だったらしいからプレゼント以前の問題だろ