約束の方舟を読んだ。出会いと別れは少年も少女も、アンドロイドも宇宙人だって変化させるものなんだなって思った。
エピローグが物悲しかった。さくらさんはどうしてるんだろう。スイレンは結婚できたのだろうか。魅力的な女性陣に囲まれて、ケンゴは新天地にてどのような生活を送ったのだろう。
きっと過酷ながらもみんなが一致団結して頑張ったに違いない。多少なりとも衝突が起こったとしても、方舟での出来事を思い出して、力強く生きていたんだと思う。
ただ、ただ本当に、残された機械について思いを巡らせると、エピローグがしんみりする。天冥の標のカヨなんかもそうだけど、長過ぎる命とか長すぎる精神って必然的に別れが多くなるから寂しくなる。
人工生命体の幸せって何なんだろう。あなたのための物語とかグラン・ヴァカンスとかスワロウテイルとか内なる宇宙もそうなのかな、いろいろ描かれてるけど、いつ読んでもどんな描かれ方をしても好きだなあ。人間じゃないものの幸せや存在って、どうしてこんなに魅力的なんだろう。社会から理解されないからかしら。悲劇性が全面に押し出されやすいからかしら。きらいじゃないなあ。