2015-10-17

会社不祥事美談になっていた話

ウチの会社製造業)で不祥事があった。

詳しい内容は避けるが簡単に言えば、

製品部品について性能が法律に適合してなかったらしい。

設計主任が顔真っ青で走り回っていたのをよく覚えている。

対応会社の純利数年分は吹っ飛ぶという噂も流れたし、

ボーナスが出ない可能性も高いという話も出ていた。

発覚直後から徹底された箝口令が敷かれた。

官公庁弁護士など様々な関係者協議していたようだが

自分のような末端には何も情報は降りてこなかった。

まぁ部署も隣で直接関係はないし、

そのうち説明があるだろうしとりあえず待つかと思っていた。

その一方でこういう非常事態会社がどういう対応をするのか興味を抱いていた。

そして数ヶ月経った。

ウチの部署への説明はまだなかった。

直接関係ないとはいえ協力することも多い関係。本当に残念だった。

でも顧客への対応方法は決まったようで営業部隊が走り回っている。

どうやら本当の関係者だけ説明し、残りの部署への説明はないことで決まったようだった。

そして今日、全ての対応が終わった後でやっと説明があった。

スタッフみんなの協力のおかげで、この困難を乗り越えられた!」

社長は大きな声で宣言した。

会社不祥事美談になっていた。

責任」なんて言葉は一度も出なかった。

顧客にどんでもない迷惑をかけたという気持ちすら表さなかったし、

直接関係ない自分たちですらボーナスもなくなりそうなのに、この人は何様なのか?

その神経が信じられないし、

誰の処分もなく丸く収めてなあなあにしようとする会社にため息が出た。

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