喫茶店へ行くのが好きだ。
それもスターバックスやタリーズのような大手コーヒーチェーンではなく、
(純喫茶と看板にあっても、実際には軽食を出しているところも多い)
なので、出張で知らない街へ行くと、まず喫茶店を調査することにしている。
「ちょっとひなびた感じの佇まい」、「剥げかかった看板」、「人名の屋号」
の三方良しなら文句は無いが、最近は私好みの喫茶店も減っている。
空いていればトイレに一番近い席に座ることにしている。
あんまりトイレに近い席は人気が無いので、だいたいは空いている。
決めているとメニューを見て、あれこれ考える手間が省けるし、
それに、喫茶店の看板メニューはブラックコーヒーに決っている。
極たまにホットケーキも頼む。こういうお店で食べるホットケーキは格別だ。
一息つくとトイレへ行く。
私がよく行くお店ではだいたいトイレがひとつしかなく、男女共用のところも多い。
汚物入れが空なら蓋をそっと閉じる。
中身が入っていたなら中身をポケットに忍ばせたビニール袋に移しトイレの窓から捨てる。
けっしてトイレに流したりはしない。
あとは席に戻ってコーヒーをたしなみながら、好みの女性がトイレに行くのを待つだけである。
女性がトイレに行ったあとですかさずトイレに入り汚物入れを確認する。
収穫がある時もあれば無い時もある。
ただ、いくら収穫がなくっても顔もわからない人の物を頂戴したりはしない。
こればかりは性分なので仕方がない。