2014-11-14

中島らも』を許容できる社会

諸事あって『中島らも』について調べる機会があった。どんな諸事だ。

カネと時間と労力をかけ、あのへべれけのオッサンについて調べるのは、控えめに言って気が進まない。

死ぬまで散々稼いだらもに貢ぐのは癪である。なので地元公立図書館で彼の著作を借り『諸事』を済ませてしまおうと思ったのだが驚いた。

共著含め、著作が百冊以上あるのだ。

中島キャリアを鑑みれば少ないのかも分からないが、なにせ公立図書館である

一部小説を除き、頭の先からしっぽまでくだらなさで詰まっている著作が百冊もあるのだ。

日本の文化的度量の大きさには感服した。皮肉ではない。

スノッブで鼻持ちならない、上層階級文化を囲いたがる欧州では、らもが書くような下世話な本を公費で揃えるなどおよそ考えられないことだろう。

合理主義が徹底し、納税者がうるさいアメリカも同様だ。

本当のクールジャパンAKBでも、元はウォルト・ディズニーが作った商業セルアニメでもない。

中島らもの著作を血税で買う図書館吉祥寺公園洋書を読む謎のおばさん、寮に棲みつく浪人生卒業生を許す大学

舞台には出てこないが、彼らのような知性がこの国の文化レベルを支えている。

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