青春なんていらない。ただ、一度でいいからJKとやりたかった。
清らかな制服に身を包み、長い髪をなびかせながら笑顔で歩くJKたちは、頭部から胸を経てローファーへと至る俺の視線にはまるで気付かない。強い日差しの下、薄着の上半身と短いスカートの下半身から、若々しいフェロモンを漂わせ、やや離れたところにいる俺の鼻をも貫く。けっして全てのJKが可愛いわけではない。集団の中には見目の劣った者もあるようだけれども、特別な装いと齢とが皆に均しくJKという身分を与える。卒業してから制服を着ても女がJKに成り得ないのは、これが一生に一度だけ許されるかけがえのない地位であることを証している。
ある時、電車の座席上のJKが勉強する手を止め、真っ直ぐ前を見、どこか恍惚している風な所を見かけた。窓からさし込む夕日がつややかな髪の毛に照り映え、ほどよく膨らむ胸と、ていねいに閉じられた脚とが、安らかな目元とともに彼女をとりわけ美しいJKに仕立て上げた。俺は目を離せなかった。その眼差しは悩んでいるわけでも憂えているわけでもなく、ただただ清廉で、それでいてぬくもりがあふれていた。何者にも負けない堅い意志と何者をも包み込むやさしい母性があった。俺はなぜか切なくなった。やがて終点に着くと席を立ち、すみやかに改札へ向かおうとするが、俺も負けじと足の動きを速め、彼女の全身を横目でちらと窺う。けれどもそれも長くは続かなかった。彼女の進む方向と自分の進む方向とは相容れなかった。彼女は群衆に混じり淡雪のようにはかなく消えた。
高校時代にSEXしないでなにしてたんだ?