http://d.hatena.ne.jp/suikyojin/20120826/p1
前提条件を無視して、「真空では木の葉と石は同じように落下する。だから、大気中でも木の葉と石は同じように落下する」というのが、ミクロ経済学者の「論理」ですが、もちろん、この「論理」は間違いです。
まずは理想的な状態を考えて、そこでの動きを記述することは、ベンチマークを見つけ出すために必要。
真空で木の葉がどのように落ちるかを考え、そして次に空気抵抗を導入すればどうなるかを考えていくのと同様に、ミクロ経済学においても最初は理想的な状態(完全合理性etc)を考える。
経済の場合、物質の運動よりもはるかに複雑なので、理想状態ですら直観的に理解できない動きをすることが多く、そのため理想状態での分析が多いことは事実であるが、
それは決して理想状態での分析で事足れりとすることを意味するわけでもなく、また「真空では木の葉と石は同じように落下する。だから、大気中でも木の葉と石は同じように落下する」
などといったことが『ミクロ経済学者の「論理」』であるわけではまったくない。
実際、理想状態をもとに作りあげたモデルと、実際の経済の動きを突合し(計量経済学という一大分野となっている)、どのような場合に概ね理想状態での推論が使えるか(たとえば物理の喩えで
言えば木の葉よりは石の方が理想状態に近い推論が可能だろう)、そして理想状態と大きく異る動きをする場合、どのようなことを新たにモデルに加える必要があるか、といったことを日々絶えず行なっている。
政策などに利用する時には、より実際の経済の動きとの整合性を考えているのは当然のことである。
ミクロ経済学者が「真空では木の葉と石は同じように落下する。だから、大気中でも木の葉と石は同じように落下する」かのように考えていると思うのは、ただ自分がミクロ経済学についてまったく詳しくなく、
>まずは理想的な状態を考えて、そこでの動きを記述することは、ベンチマークを見つけ出すために必要。 経済学を安直に批判する人ってこの辺りを理解してない感じがするよね 経済...