2021-03-16

庵野最初ゲンドウをクズとしてデザインしたはずなんだよね

でもそれが段々と「でもコイツ気持ちも分かるよな」にゆっくり変化していく。

自分目的の為に他人犠牲にするクズから人類自分なりの価値観で救おうとする救世主、人の愛を理解するけど人付き合いの苦手な大人、想い人のために人類を天秤にかける愛の人へと変わっていく。

これが庵野の心変わりの影響だと思うと非常にやるせない。

「妻のために人類犠牲とかエゴじゃん?」から「わかる〜〜」になってしまった庵野の手により作品が書き換えられていく。

とても辛い。

俺の愛し憎んだキャラクター庵野の主張のための手駒?

それでも一度生まれたらずっと自分意志ゼンマイ仕掛けに動くのならそれでいいんだ。

どこまでも操り糸に追いかけられているのは見ていられない。

俺の見ていたのは結局作り話?

ありきたりなメタフィクション構成されたお決まりラストパートよりも、庵野の気分次第で変わる世界様相こそが、俺にこれはただの絵なんだと思い知らせた。

庵野完璧だったよ。

今回のがじゃない。

これまでの20年、その全てが、俺に所詮アニメは絵でしかないと教えてくれた。

お前の変化がゲンドウの心すら書き換えていくことが、俺にコイツラはただの役者が演じる人形だと突きつけてくれた。

書きかけのラフ画は、ただ書きかけのだけて、やがては命が吹き込まれると信じられた。

でも、吹き込む命の方向性が既に存在するキャラクター人格さえ無視できると突きつけられ続ければ、俺も諦めがつくさ。

聞き分けのいいゲンドウ、人を思いやるゲンドウ、誰かを愛するゲンドウ、シンジを愛していたゲンドウ、俺の知らないゲンドウが沢山、沢山、後からから作られ、歴史は塗り替えられていく。

いい加減俺も覚悟を決めたさ。

新海誠CMみたいな爽やかさなんかより、ゲンドウの悲しそうな顔が、俺に全てを諦めさせた。

これは作り話で、そして、監督私物なんだ

  • 14歳の少年を、戦争に送り出して 14歳の少女に爆弾をかかえさせて、特攻させたゲンドウに 理解はするが共感などできない

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