2020-07-24

この物語は今のところフィクションです

このところずっと落ち込んでいた、九州母親安楽死が滞りなく終わった。死にたいという言葉を聞いた時はとても驚いたが、万人に認められている権利から役所申請した。母は足が悪いので、役所の人が自宅に書類を持って訪問聞き取り調査をしてくれた。母は会話能力が落ちている。耳が遠いので話しかけられてもろくに聞こえない。それに発声時の滑舌が悪い。だが視力には問題無いし頭もハッキリしているので、筆談を交えながら役所の人とコミュニケーションがとれた。申請してから二週間足らずで、処置可能病院の紹介をしてくれた。

葬儀手続きなど色々な連絡が済んで、ひと息ついていたら母の荷物を整理している家族から電話がかかってきた。しか号泣していて要領を得ないから家に向かう。

家に着いて、泣いている家族から話を聞き出す。要点をまとめるとこうだ。

「お母さんの日記があった。『顔のシミが大きくなった事が不満だが、○○が美容手術を申し込んでくれた。手術の同意書を書くのは面倒だったが、○○が手伝ってくれた。足は悪いけど、シミが無くなったらたくさん出かけよう』という内容だから、お母さんは死にたかったんじゃなくて、顔のシミを気にしていただけだった。」

その後は、確認不足で申請受理した役所を訴えるとか、医療ミスとして病院を訴えてやろうとか散々喚いていた。

仕方ないので、日記処分してから家族の事を役所申請しようと思う。「母が言っていたのは『死にたい』じゃなく『(顔に)シミ(がある)たい』だった」なんて過激妄想を口にしていると理由を添えれば、きっと受理されるだろう。精神錯乱していると役所判断やすい。ああ、「母の死がショックで、自分も死にたくなった」もきちんと添えないといけない。安楽死反対活動をしている人だが、SNS上で母の安楽死が認められてショックだと投稿しているから、それも判断材料の一つになるだろう。なぜかは知らないが、安楽死反対活動家が目立った活動をするとすぐ活動自身安楽死申請が通るみたいだし。

万人に権利が認められている、良い世の中になったなあ。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん