2020-07-22

平子藍染下位互換かも知れないが、逆撫鏡花水月下位互換ではないという話

まず鏡花水月は万能な斬魄刀では無い。藍染の霊圧がチート級だから能力の規模も大きく見えるが、あくまでも補助的な能力である

鏡花水月能力は「術にかかった者をして、対象とする事物認識視覚聴覚触覚嗅覚味覚および霊圧)を誤認させる能力」であって、「相手幻覚自由に操れる能力」では無い。

実際、作中でも鏡花水月用途上記のものに限られている(斬魄刀死体に見せる、藍染位置を誤認させる、雛森藍染に見せる、藍染一護に見せる等)。

また、藍染の力が今ほど強大ではなかったと思われる100年前では、鏡花水月による催眠平子に見破られたりもしている。

平子逆撫能力は、「対象とする相手上下左右前後認識を逆にする能力である。これは鏡花水月能力性質が異なる。つまり逆撫能力戦闘相手対象とするのに対し、鏡花水月能力は誤認させる事物対象とする。

また、鏡花水月の発動条件は術をかける相手解放の瞬間を見せることである。したがって、作中で述べられているように、最初に術をかける段階で目の見えない者には効果がない。一方、逆撫の発動条件は刀から発せられる気体のようなもの匂いを嗅がせることである。この点も異なっている。

作中描写から推測される、逆撫鏡花水月に対する利点は、取り回しがし易いことである

逆撫のように、相手認識できる範囲にあるすべての事物の方向を逆に誤認させることは、鏡花水月にはできない。正確に言えば、原理的にはできるのだろうが、そのためには使用者藍染)が誤認させる対象と誤認のさせ方を逐一指定しなければならないだろう。実戦の中でそれを行うのは現実的ではない。

まり鏡花水月は汎用的である反面、誤認のさせ方は使用者意識的制御しなければならない。それに対し逆撫は、特定の誤認のさせ方に関しては、使用者特別な注意を払わずとも非常に広範囲かつ効率的使用できる。

プログラミングに喩えれば、逆撫フレームワークを用いるようなものであり、鏡花水月C言語フルスクラッチで書くようなものである

また、空座決戦篇で平子逆撫使用した際、藍染が方向を誤認している中でも、京楽日番谷などは正しい方向を攻撃していたこから逆撫は「誰に術をかけるのか」を使用者意思で容易に制御できることが分かる。

一方、千年血戦篇で藍染は「君(一護)に鏡花水月解放を見せなかったことが役立った」と言っている。つまり一護催眠にかかってなかったおかげで、正しくユーハバッハ攻撃できたということである

このセリフから推測するに、鏡花水月は「誰に催眠をかけるのか」という制御ができない、あるいはできることはできるが戦闘中に制御するのは容易ではない可能性がある。

この点でも、逆撫特定用途に限った使いやすさの面で鏡花水月を凌いでいる。

再度まとめると、鏡花水月は誤認のさせ方のレパートリー逆撫より豊富だが、一度に大量の対象を誤認させるなど複雑な制御は難しい。一方、逆撫は方向を誤認させることしかできないが、使用者が詳細な制御をせずとも広範囲に渡って効果を及ぼすことが可能

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