2019-10-16

放っておいて

好きな人を怒らせた。

セフレ以上恋人未満な関係が続いている女性がいる。付き合おうと言うと、気持ちがわからないと答える様な人だ。その人とはおはようから始まるやり取りを毎日交わし、それなりに楽しい日々を送っていたが、一月前から連絡の頻度が少なくなってきていた。盛り上がっていた関係が次第に落ち着いただけである、よくある現象のものではあったものの、私の中で苛立ちは積もり会話の中に現れていたのだろうと思う。相手も楽しくない会話に嫌気を出してきていたか、今に思えば我慢していたのだと分かる。

笑い合える話をしていても、ふとしたキッカケで噛み合わない会話が始まってしまう。そんなやり取りを何度かした際に私は、互いに何がどうしてしまったのだろうと問い掛けた。

彼女は答えた。

貴方が変わってしまっただけで、私は変わっていないのよ。私の言葉貴方は強く拒否をする様になった。私はただ気持ちを言っただけなのに、貴方自分否定されたかのように捉えてしまう。貴方は私に期待をし過ぎている。私を縛ろうとしないで、私を思い通りにしたいとしないで。貴方理解してほしいばかりで、理解しようとしないのよ。」

私はこうした彼女の的を射る言葉が好きだ。近頃の私は彼女言葉に強い拒絶反応を示していた。私は貴方に敵意なんて無いのよとも付け足してくれた。私はこの言葉感謝気持ちを述べれば良かっただけであったのに、何処からか何かプライドが湧いて出てきたのか、そんな事は分かっていると見栄を出し、「今日こうやって話す事が出来るように、上手く聞くしかないと思った」と言い放った。

この「上手く聞く」というワードは、恐らく彼女を深く不快に傷付けたのだろう。

私は「この状況をどう思っているかを、上手く聞き出したかった」という意図であったが、彼女には「ギクシャクしないように、貴方の話を上手く聞くしか無いと思った」と解釈してしまったのがこの最低でチンケな女々しい言い訳話の中心に棲まうモノである

翌日から彼女無視をする様になった。私は先の弁明をした。

「そんな事は聞いてないから、ごめんなさいだけ言ってしばらく放っておいて」

ここまで来て初めて何をしたのかに気付いた。

理解してほしいばかりで、理解しようとしない」

言われた側から過ちを繰り返していた。

いっその事フッてくれれば良いのにと、フらない優しさに安堵するココロとその何倍に膨れ上がった寂しさのココロがグチャグチャにしていく日々はいつになれば終わるのかと、冷たくなり始めた外の空気が更に締め付け苦しいモノへと変えていき、果てはより惨めな男へと誘おうとする流れに私は抗うしか今は出来ない。

何が私を変えたのだろう。恋をした事がそもそもの誤りだったのか、楽しい日々をもう一度送りたいと願うも、この願いは叶わないのだろうか。空いた穴を塞ぎたい。塞がるまでの間ただ横になり、時が過ぎるだけの日々を眠り続けたい。

  • そんなこといってたら、うんちとかまーんとか言われるぞ

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