2016-06-08

研究者だけどしんどい

長年、競争相手ほとんどいない学際分野で研究してきた。当時のボスとほんの数人しか相手にしてくれなかったけど、科学のため社会のためになると信じていた。地味ながらも理論をコツコツ積み上げていい仕事をしてきたと思う。でも数年前に、アメリカ研究者がこの分野である発表をしてからいろいろ変わってしまった。ある大きなプロジェクトと絡んでいたこから急に大きな注目を集めるようになって、あっという間に大勢研究者がこの分野に押し寄せてきた。莫大な予算プロジェクト世界中バンバンたって、高額の機器を使った夢みたいな大規模実験がされて、論文がIFの高い雑誌にたくさん出ている。すでに高齢ポスドクと呼ばれる歳になっていた私も、この流れである研究機関に職を得た。だけど、流れに乗ってしまったことを凄く後悔している。私は欧米グループ研究の粗さや足りない穴は理解できるが、彼らの大規模な研究の中ではそんなもの些細な問題になってしまう。私が考えることなど、その数十倍データで潰される。そして彼らの研究の流れが速すぎてついていけない。こんなだから私を拾ってくれた人たちの期待に応えられない。その後ろめたさがあるから毎日いいようにこき使われる。ますます研究ができなくなる。学会でもまともに相手にされない。自分無能ぶりに絶望して、何もする気が起きない。

少ない予算をやりくりしながら、古い機材を借りてひっそりやっていたころは楽しかったな。誰もやっていないことをやっているワクワクとか、自信とか誇りとかそういうものがあった。

もう戻れないんだろな。いっそ全部、辞めちゃおうかな。

  • 追いかけているアイドルがマイナーだったころはファンコミュで大きな顔ができてたのに、みたいな話。

  • アドバンテージを生かせなかった事を後悔してるわけじゃないから 本当に自分の応援していたインディーズがメジャーになってガッカリしてるのと同じだな。 別にこき使われてもいいや...

  • 昔コンソールゲームの開発やってたけど増田の心境なんとなくわかるわ。 力こそパワーでやられると今までちまちまリソースやりくりしてた苦労って何だったんだって思っちゃう。

  • 高額の機器を使った夢みたいな大規模実験がされて、論文がIFの高い雑誌にたくさん出ている これは残念だけど、持たざるものは指咥えてみてるしかない。 この流れである研究機関...

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