2013-09-05

障害者向け就職支援施設の話

少し前から障害者向けの就職訓練施設に通ってる。

ここにはいろんな人がいる。

無口でほとんどしゃべらない人、饒舌でのべつまくなしにしゃべる人、

黙もくとパソコン作業に打ちこむ人や、なんのあてもなくネットサーフィンに興じる人。

一応、日ごとのカリキュラムはあるのだけど、自習のときは個々人の裁量で好きなことをする。

かくいう僕も、実習時間を利用してこの文章をつづっているのだが。

 

ここでの訓練は、おもに軽作業訓練(ボルトナットをはめる作業や、紙にクリップを挟む作業)

に、データ入力訓練(タイピング練習や、アンケートはがきの入力など)

それに面接シミュレーションビジネスマナー研修

こういうのは、健常者向けの訓練とさほど変わらないと思う。

ただ、その内容は健常者向けのものに比べるとだいぶん簡単だ。

僕も以前、障害が発覚する前に健常者向けの就職訓練を受けたけれど、

あっちの方が何倍もきつかった。

途中で休憩できる雰囲気じゃないし、毎日毎日コミュニケーションに特化した訓練がある。

他人と話すのが苦手な人間にとっては苦痛で仕方なかった。

その点、ここは気楽だ。週に一回、フリートークタイムがあるくらいで、

あとはほとんど他人と口を利かないでいい。気楽だ。

まあ、そのぬるま湯加減のせいで、早期就職への熱意も失われつつあるのだけど。

 

障害者とひとくちに言ってもさまざまだ。

足が悪い人もいるし、目が悪い人もいる。体に麻痺のある人もいる。

うつ病発達障害などの精神的な障害がある人もいる。

ぱっと見では、彼ら訓練生は健常者とほとんど区別がつかない。

重度の障害があるのも不幸だが、一般人区別がつきにくい障害者もそれはそれで不幸だ。

社会に出るとあらぬ誤解を受け、糾弾され、傷つくことも多い。

訓練生のなかに暗い性格の人が目立つのも、

彼らが過去何らかのトラウマを背負いこんでいるからではないかと思ってる。

まあ勝手想像だけど。

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