2012-08-29

韓国にとって、天皇制否定は国家のレーゾンレートル、天皇謝罪要求は第二の独立運動

大石英司氏が、

従軍慰安婦問題や竹島問題は、韓国にとっては付属利益本質的利益ではない)だが、

 天皇制否定は、韓国国家体制にとっては「体制正統性のレーゾンレートル」なので、

 この部分で韓国側が妥協することはありえない、この泥沼は数十年間に及ぶ」と看破していた。

一方の日本にとっては、(立憲君主制ではあるが)天皇制、もとい「国体」は、

日本の、少なくとも保守派にとっては国家のレーゾンレートルになっている。

韓国大統領天皇制に言及した時点で、

国家のレーゾンレートルの正面衝突」という事態に発展してしまった。

以前知人が

韓国は自力で独立を達成できなかった原罪を抱えている」と投稿していたが、

あの書き込みは本質を言い当てていると思う。

別の言い方をすれば、今回の天皇謝罪要求は「韓国にとっての、第二の独立運動」となる。

普通植民地独立は、宗主国との直接交渉によって勝ち取る。

(その過程で武力を伴うケースも多い)

しか韓国場合は「宗主国(=日本)の消滅」という特殊な独立形態を辿ったため、

独立時点で、宗主国独立国を関係付ける条約類が一切不在」という特殊状態に陥った。

それゆえ、旧宗主国独立国の関係を、後付けで現状追認する必要が出てきて、

現状追認的な条項が多い日韓基本条約で誤魔化すことになった。

その典型が「日韓併合条約は『もはや』無効」という条項

これが後々の日韓関係に影響してしまっている。

天皇に謝罪を要求する、ということは、韓国にとっては

日韓基本条約の「日韓併合条約は『もはや』無効」条項の仕切り直しを意味する。

まり「原初的に無効」であり、それゆえ、不法支配した天皇は謝罪責任が生じる、というロジックである

その意味では韓国独立レジティマシーの再確認、第二の独立運動なのである

あと自分過去

日本は自力で民主化できなかった原罪を抱えている」と投稿したことあるが、

それに関係づいた話をすると、韓国市民側は

「俺達は自力で民主化した」という自負のようなものを、持っているのでは?

そういう韓国市民から見ると、

日本民主主義国家自称しているが、天皇を抱えていて、天皇タブーがあったりして、

 民主化は不充分、俺達の方が民主化している」

と内心思っていたりしているのでは?

さら脱線するが、韓国大統領天皇謝罪要求は、

あれは意図的に戦線を拡大拡散させた気がする。

論点が「竹島」だけに限定されると、国際司法裁判所で不利な立場になるが、

話を天皇責任まで拡散させると、その辺がウヤムヤになる。

加えて、天皇責任まで持ちこんだことで、日本国内の足並みが乱れることになった。

現に、韓国非難決議に、社共は反対した。

竹島問題だけなら、社共も非難決議に賛成できたのだろうが、

論点が天皇制是非まで拡大すると、天皇タブーに反対している社共としては、

韓国非難決議に乗れなくなってしまう。

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