はてなキーワード: 郷里とは
明日はポケモンの新作の発売日だ。連日TVCMが流れていて、鬱陶しいほどだ。
もういい歳したおっさんなので攻略とかクリアとかに興味は無いが、買うつもりだ。
何故なら、姪っ子がもう絶対に買ってもらえるものと思い込んでいるからだ(笑)。
思えばポケモンだけでもプラチナ、ハートゴールド、その他かなりの数のDSソフトを
姪っ子に買ってあげた。兄夫婦は当然子供の教育とかを考えると、言われるままに
買い与えるという事は無いようだ。自分が買い与えることもあまりよろしくないと
感じているかもしれないが、一応自分もDS持ってるので、半分ぐらいのソフトは
自分用に買って、それを姪が”借りている”という形に名目上している(意味は無いが)。
自分も姪と同じ年齢の頃、叔母ではないのだが、母と同じ職場の方で、事ある毎に
おもちゃを何でも買ってくれる”おばちゃん”がいた。お年玉も毎年くれるし、
今でもほんとにいい思い出しかない”おばちゃん”だ。いつも笑顔で、おもちゃで遊ぶ
自分をうれしそうに見ていた。
その”おばちゃん”も退職し郷里に戻られ、自分が中学、高校、大学に進むにつれ
さすがにおもちゃを買ってもらうという事も無くなり、お年玉をもらったお礼に
年1回電話でお礼を言う位の疎遠になっていった。
さらに数年後、ちょうど姪が生まれた頃だったか、”おばちゃん”は体調を崩されて
長期入院する事になり、年齢や病状的にももう会えないかもしれないから一度
”おばちゃん”の郷里に見舞いに行くという母に、丁度ニートをこじらせていた(笑)自分もついていく事になった。
十数年ぶりに再会した自分を見て、”おばちゃん”はボロボロ泣いていた。
子供の頃に見た、ふっくらした面影しか記憶に無かったので、やせこけて
病院のベッドに弱々しく横になっていた”おばちゃん”を見て、こっちが
泣きたい位だったが、母がいる手前グッとこらえて対応した。
姪におもちゃを買ってあげてうれしそうな顔を見る度に、少しだけだが
”おばちゃん”の事を思い出して泣きそうになる(笑)。姪にとって自分も
”おばちゃん”のようにいい思い出しかない存在になれるんだろうか?いずれ
高齢になり、入院する事になって疎遠になった姪がお見舞いに来たらボロボロ
泣いちゃうんだろうか?見舞いにも来てくれない可能性も十分だが(笑)。
1 そこそこ良い企業に就職し、仕事は大変なこともあるけど家族や友人からは「大手企業に入れて優秀だね!」と言われ、そのうち結婚してそこそこ幸せな家庭を築く。
2 ある日突然、とある海外の小国の王様になる。もちろん小国内ではちやほやされる。現地の女性にはモテモテ(ただし黒髪の日本美人はいない)。現地のうまいもん食い放題(ただし和食屋はない)。年に1度くらいは日本に帰れるけど、小国の知名度は日本ではものすごく低く、友人の間では「あいつ海外のなんとかって部族で偉くなってるらしいんだけど」「なにそれ聞いたことなーいwww」という反応しか得られない。
どちらが幸せかって話。もちろん正解はない。価値観は人それぞれ。
2のほうが幸せだと思うなら、海外就職も良いかもしれなし。だが、俺は日本大好き、日本の友人大好き、日本の女の子大好き、日本食大好きなので、1のほうが幸せに感じる。
海外経験がないわけではない。学生の時、交換留学に行ったことあるし、就職してからも出張で合計数ヶ月海外に滞在したことがある。海外旅行なら20回近く行っている。
でも、俺にとってそれらの海外経験は、あくまで日本で成功するための手段だ。海外旅行に行くのは、帰国してから日本の友人たちと土産話に花を咲かせたり、日本の女の子に「増田さんって海外に詳しくて凄いですねー」と言われたりしたいがためだ。全ては、最終的に日本の友人に、日本社会に認められないと嬉しくない。いくら海外で評価されたとしても、日本において「尻尾巻いて逃げ出した奴」という評価だったら負け組のままなのだ。
不合理な感情であることは分かっている。日本で評価されることと、海外の現地で評価されることは客観的には等価のはずだ。でも、俺にとっては違う。なぜなら俺は日本人なのだ。郷里を愛することに合理的な理由なんてない。
恐らく、ニートの海外就職日記を読んでもピンとこない人は、俺みたいな考え方の人間が多いんじゃないだろうか。「へー、海外で就職できて良かったね。で、その後日本に帰ってきたらどうするの?」と。
俺が海外の小国の王様になるとしたら、現地でちやほやされるだけでなく、来日して、天皇陛下との夕食会に招かれて、その様子がテレビで放映されて、日本の友人たちに「へー、あいつ、偉くなったんだな」と言われなかったら意味がない。
また、仮に海外でミュージシャンとしてデビューして大ブレイクしたとしても、その後日本に逆輸入されて日本でもブレイクしなかったら、デビューしなかったのと同じなのだ。
そして、そのような気持ちでは、実際に海外で成功することは不可能だろう。だから俺は、海外に「出張」や「旅行」をすることはあっても、骨を埋めるのは日本以外にあり得ないと思っている。
ちなみに読んだのは小説や思想書。
【行状】人の普段のおこない。身持ち。品行。 「―を改める」 ※ぎょうじょう
【隠退】一切の社会的な仕事を辞め、静かに暮らすこと。退隠。 「郷里に―する」
【駐屯】軍隊がある地にとどまっていること。 「―部隊」「―地」「一個師団が―する」
【要綱】根本的な、重要な事柄。また、そのような重要事項をまとめ上げたもの。 「政策の―」
【眼目】(1)物事のたいせつな点。要点。主眼。 「教育の―は人間形成にある」 (2)目。まなこ。
【獄門】(1)牢獄の門。 (2)〔斬罪になった囚人の首を (1) にさらしたことから〕江戸時代の刑罰の一。斬首のうえ、その首を一定の場所または悪事をした場所にさらすこと。獄門台にのせ、そばに罪状を記した立て札を立てた。梟首(きようしゆ)。晒首(さらしくび)。「――に懸ける」
【当座】(3)(あることから)しばらくの間。一時(いつとき)。「結婚した―は生活も苦しかった」
【おさおさ】(1)(下に打ち消しの語を伴って)どんな面からみても十分に。全く。ほとんど。「準備―おこたりなし」「―おとらない」
【大儀】(1)手間のかかる面倒なこと。骨の折れること。また、そのさま。「―な仕事」(2)くたびれてだるいこと。何をするのもおっくうなさま。「体がだるく起きるのが―だ」
【芬々】においの強いさま。多くよい香りにいうが、悪臭にもいう。「香気―たり」「酒気を―と匂はせつつ/鉄仮面(涙香)」
【荒涼】風景などが荒れ果てて寂しいさま。また、精神がすさんでいるさま。荒寥。「―とした枯れ野原」「―たる寂寞感」「―たるその景色/或る女(武郎)」
【胴震い】寒さや恐怖・緊張・興奮などのために体が震えること。
【怖気】こわがる気持ち。恐怖心。おぞけ。「―がつく」
【嘶く】馬が声高く鳴く。 ※いななく・いなく
【人好き】多くの人に好かれること。人が好くこと。「―のする顔」
【掛け金】(1)戸・障子などが開かないようにかける金具。
【按排】(4)ほどよく物事を処理すること。ほどよく物を並べること。「九個が整然と同距離に―されて/草枕(漱石)」
【進捗】(1)物事が進みはかどること。「工事の―状況」※しんちょく
【皓々】(3)光るさま。明らかなさま。「―たる月/緑簑談(南翠)」
【銘記】しっかりと心にきざみこんで忘れないこと。「心に―すべき言葉」
【徴発】(1)強制的に物を取り立てること。特に、軍需物資を民間から集めること。「民家から食糧を―する」(2)強制的に人を呼び集めること。「堤防工事に人員を―する」
【口伝】(1)口で伝えること。くちづたえ。(2)奥義・秘伝などを口伝えに伝授すること。(3)奥義を書き留めた書。秘伝の書。
【前哨】敵陣近くに軍隊が陣を張る場合、敵状を偵察したり敵の奇襲を防ぐために前方に配置する部隊。
【矮人】背の低い人。 ※わいじん
【翻刻】(1)写本や刊本を、そのままの内容で、新たに木版または活版で刊行すること。翻印。(2)外国の刊本を、そのままの内容で新たに刊行すること。
【拙劣】へたであること。まずいこと。また、そのさま。「―な文章」
【縞瑪瑙】縞模様の特にはっきりした瑪瑙。
【稠密】多くの人家・人間などがある地域に密集している・こと(さま)。「人口が―な地域」「人家の―する日本橋区の中央(まんなか)へ/花間鶯(鉄腸)」 ※ちゅうみつ
【立役者】(1)芝居で一座の中心になる役者。立役(たてやく)。立者(たてもの)。(2)ある方面で中心となって活躍する者。中心人物。「優勝への―」
【いくたり】「いくにん(幾人)」に同じ。「―来たかわからない」「―かは成功した」
【成算】物事をやりとげることができるという見込み。成功する見込み。「―がある」「―が立たない」
【尖塔】細長く先がとがった形の屋根をもつ建物。ゴシック建築の教会などに多く見られる。
【拱廊】アーケード。建築用語。円柱などの柱によってささえられたアーチの連続,または片側がアーチをのせた柱列からなる廊。ローマ時代以降盛んに用いられ,中世にはバシリカ式教会堂の身廊と側廊を仕切る内部構成の重要な要素となる。
【重畳】(1)幾重にもかさなっている・こと(さま)。「―たる山脈」(2)この上もなく喜ばしいこと。きわめて満足なこと。感動詞的にも用いる。「―の至り」「御無事でお帰りなさるは何より―/色懺悔(紅葉)」※ちょうじょう
【はかばかしい】(1)物事が順調に進んでいる。望みどおりの方向にいっている。うまくいっている。また、はかどっている。「病状が―・くない」「―・い返事が聞けない」
【奇態】風変わりなこと。不思議なこと。また、そのさま。「予言したのがちやんと適中してゐるから―だ/うづまき(敏)」
【風雪】(1)風と雪。(2)風とともに降る雪。吹雪。(3)きびしい試練や苦難のたとえ。「―に耐える」
【以遠】ある地点よりさらに遠いこと。また、その場所。「東北本線は宇都宮―が不通」
【鷹揚】ゆったりと振る舞うこと。余裕があって目先の小事にこだわらないこと。また、そのさま。ようよう。「―な態度」「―にかまえる」
【物堅い】実直である。律義である。まじめ一方である。「―・く信用できる人」
【暗影】(1)暗いかげ。(2)不安・不吉なきざし。「前途に―を投げかける」
【暗影を投ずる】不安を投げかける。「国際情勢に―・ずる出来事」
【模糊】はっきりしないさま。ぼんやりとしているさま。「曖昧(あいまい)―」「四辺(あたり)は―として霧の中に隠れるが如く/あめりか物語(荷風)」
【戦慄く】(1)寒さ・恐怖・発熱などのために体が小刻みに震える。おののく。「恐怖に―・く」 ※わななく
【空恐ろしい】これから先のことを考えると、なんとなく不安で恐ろしい。「ゆく末が―・い」
【稀覯】〔「覯」は見るの意〕めったに見られないこと。「―の古書」
【稀覯本】めったにない珍しい本。古写本・古刊本・限定出版本などのため、数がきわめて少ない本。稀覯書。稀書。珍本。
【蔵書】書物を所蔵していること。また、その書物。蔵本。
【悪鬼】(1)たたりをする魔物。「―のごとき形相(ぎようそう)」
【染む】(3)打ち消しの語を伴って、自分の気持ちになじまない、気にいらない意を表す。「意に―・まぬ結婚」 ※そむ
【総身】からだじゅう。全身。満身。そうみ。
【悠久】はてしなく長く続いている・こと(さま)。「―な営み」
【繁茂】草木が生い茂ること。「夏草の―する野原」 ※はんも
【閲する】(1)よく調べる。検査する。「此編を綴るに至りて或一書を―・せしに/近世紀聞(延房)」(2)年月を経過する。「諸邦を遊歴して多年を―・し/花柳春話(純一郎)」 ※けみする
【霊廟】(1)先祖など、人の霊をまつってある建物。おたまや。みたまや。(2)卒塔婆(そとば)のこと。 ※れいびょう
【蕭然】がらんとしてもの寂しいさま。「沈々たる孤灯に対(むか)ひ―として窓下に縫衣す/世路日記(香水)」 ※しょうぜん
【冷徹】冷静で、物事の根本まで深く鋭く見通している・こと(さま)。「―な目」「―に事の推移を見通す」
【瞥見】ちらりと見ること。ざっと目を通すこと。一瞥。「―すると女が四人でテニスをして居た/趣味の遺伝(漱石)」
【新緑】初夏の頃の、木々の若葉のつややかなみどり。[季]夏。
【壮麗】大きく立派で美しい・こと(さま)。「―な会堂」
【興趣】楽しく愉快に感じること。おもしろみ。「―が尽きない」「―がわく」
【古雅】古風でみやびな・こと(さま)。「古代の人像は―にして奇(くし)く/慨世士伝(逍遥)」 ※こが
【着意】(1)気をつけること。気をとめること。注意すること。「然るにこれに―するもの、甚だ少なし/西国立志編(正直)」(2)思いつき。着想。
【刻限】(1)指定した時刻。定刻。「―に遅れる」(2)時刻。時間。「日の暮れる―」
【蒼枯】古びていて深みがあるさま。「太い幹は―として白い粉をふいている/わが愛する山々(久弥)」
【遠戚】血筋の遠い親戚。
【純朴】素直でかざりけのないこと。人情が厚く、世間慣れしていないさま。「―な気風」「―な人」
【購う】(1)買い求める。「最も価(あたい)低き入場券を―・ひたれば/ふらんす物語(荷風)」(2)ある物と引き換えに別の物を得る。「汗と涙で―・われた成功」
【贖う】罪の償いをする。「死をもって罪を―・う」
【和毛】やわらかな毛。うぶ毛。 ※にこげ
【意趣返し】仕返しをして恨みを晴らすこと。報復。意趣晴らし。
【譴責】(1)不正・過失・失敗などをとがめしかること。「怠業のかどで―する」※けんせき
【ひとかたならず】ひととおりでない。普通でない。たいへんである。「―ぬお世話になりました」「―ず驚いた」
【峻厳】(1)いかめしくきびしい・こと(さま)。「―な態度」「―に自己を難詰した彼も/彷徨(潤一郎)」
【難詰】欠点を挙げ、厳しく相手を非難すること。「失態を―する」 ※なんきつ
【懐郷】故郷をなつかしむこと。「―の念抑えがたし」
【往時】昔。以前。「城跡に―をしのぶ」
【顔容】顔かたち。容姿。容貌(ようぼう)。
【突兀】物が高く突き出ているさま。山や岩などの険しくそびえているさま。とつこつ。「英雄の鼻柱が―として聳えたら/吾輩は猫である(漱石)」 ※とっこつ
【刻苦】自らを苦しめ努力すること。「蛍雪(けいせつ)の窓に―して/慨世士伝(逍遥)」
【登攀】高い山などをよじ登ること。とはん。 ※とうはん
【闃然】ひっそりとして静かなさま。人気がなくさびしいさま。「―として空家の様に見えるのは/琴のそら音(漱石)」 ※げきぜん
【凛然】(1)寒さの厳しいさま。「―として寒冷(さむさ)膚へに徹り/竜動鬼談(勤)」(2)りりしく勇ましいさま。凛乎(りんこ)。「―たる態度」「精神爽(さわ)やかに意気―として/復活(魯庵)」
【凛乎】きりっとして勇ましいさま。りりしいさま。凛然(りんぜん)。「―たる態度」「彼方(かなた)を睨(にら)みし有様は、―として四下(あたり)を払ひ/慨世士伝(逍遥)」 ※りんこ
【篤実】情にあつく誠実であること。他への思いやりがあり、また、まじめであること。また、そのさま。「温厚―の好青年」「―な人柄」「―家(か)」
【惻隠】かわいそうに思うこと。あわれむこと。 「―の情」
【碩学】〔「碩」は大きい意〕学問が広く深いこと。また、その人。 ※せきがく
【詰屈/佶屈】文字・文章が堅苦しく難しい・こと(さま)。
【遺愛】死んだ人が、生前に愛用していたもの。「亡父―の万年筆」
【先考】死んだ父。亡父。
【先妣】死んだ母。
【粛然】(1)静まりかえっているさま。また、かしこまり静まるさま。 「恩師の前に―と控える」「此満堂―として鎮静し/経国美談(竜渓)」(2)礼儀正しく、おちついたさま。また、おごそかなさま。「彼等は…火の気のない室(へや)に―と坐つてゐた/門(漱石)」
【酔歩】酒に酔って歩くこと。また、その足どり。千鳥足。「阪東君が―蹣跚(まんさん)として這入(はい)つて来る/続風流懺法(虚子)」
【蹣跚】よろめき歩くさま。「―として定めなき足を引摺り/緑簑談(南翠)」 ※まんさん
【憂愁】うれえもだえること。悲しみなげくこと。うれい。「―の色が濃い」「享楽し、―する人間らしき行為言動を/文学評論(漱石)」
【幽愁】深い物思い。深い憂い。「―を催す」「―の美に酔ふばかりであつた/ふらんす物語(荷風)」
【幽囚】捕らえられて牢などにとじこめられること。また、その人。囚人。「―の身となる」「ブリグハム、ヤングを―せり/八十日間世界一周(忠之助)」
【有終の美】物事を最後までやり通し、立派になしとげること。 「―を飾る」
【虚心坦懐】心になんのわだかまりもなく、平静な態度で事にのぞむ・こと(さま)。「―に話し合う」
【沈滞】(1)一つところにとどこおって動かないこと。(2)活気がなく、積極的な動きのみられないこと。「全体に―した雰囲気だ」
【私生児】法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子をいった語。民法旧規定では父の認知を得ていない者をいい、認知された子は庶子として家籍に入れられた。現在の民法では「嫡出でない子」という。私生児。
【手練手管】人を思うままに操りだます技巧。「―の限りを尽くす」
【籠絡】うまくまるめこんで自分の思う通りにあやつること。「主君を―するに至れば/日本開化小史(卯吉)」
【不倶戴天】〔「礼記(曲礼上)」から。ともに天をいただくことはできない意〕この世に共存できない、どうしても許せないと思うほど深く恨むこと。「―の敵」
【換骨奪胎】古人の詩文の発想・形式などを踏襲しながら、独自の作品を作り上げること。他人の作品の焼き直しの意にも用いる。
【機微】表面からは知りにくい微妙な心の動きや物事の趣。「人情の―に触れる」「人生の―」
【恵投】人から物を贈られることを敬っていう語。恵贈。恵与。 ※けいとう
【看取】見て、それと知ること。事情などを察知すること。「人に由りて其の―する処の事実なり/欺かざるの記(独歩)」
【看過】見過ごすこと。大目に見て見のがすこと。「決して―できない不正」
【指弾】つまはじきすること。転じて、人を非難・排斥すること。「―を受ける」「偽善者を―する」
【瑕疵】(1)きず。欠点。(2)法的に何らかの欠陥・欠点のあること。
【謙抑】へりくだって控え目にすること。
【宥和】相手の態度を大目にみて仲よくすること。
【面従腹背】うわべは従順にみせかけ、内心では従わないこと。 ※めんじゅうふくはい
【附和雷同】自分にしっかりした考えがなく、他人の意見にすぐ同調すること。
【威武】威光と武力。武力が強く、威勢のあること。武威。「―を示す」
【威光】自然に人を服従させるような、おかし難い威厳。「親の―をかさにきる」
【断案】最終的な考えを決めること。また、最終的な考え・案。「―を下す」
【存否】(1)存在しているかいないかということ。「詩人の生家の―を問い合わせる」(2)健在であるかないかということ。安否。「両親の―を問う」 ※そんぴ
【出立】(1)旅に出ること。旅立ち。「早朝―する」(2)物事を始めること。「此(この)根本義から―した代助は/それから(漱石)」 ※しゅったつ
【零落】おちぶれること。「―して今は見る影もない」 ※れいらく
【落魄れる】以前の身分や財産を失い、みじめなありさまになる。零落する。「―・れて今は見る影もない」
【布置】物を適当な位置におくこと。配置。
【鬼胎】(1)心中ひそかに抱くおそれ。「―を抱く」(2)〔医〕「胞状奇胎(ほうじようきたい)」に同じ。
【胞状奇胎】妊娠初期に胎盤を形成する絨毛膜の絨毛が病的に増殖し、葡萄(ぶどう)状の嚢胞(のうほう)になって子宮腔を満たすもの。大出血を伴って流産したり、癌が発生する確率が高い。俗に「ぶどう子」と呼ばれる。葡萄状鬼胎。
【阿る】気に入られようとする。へつらう。「大衆に―・る」「時流に―・る」 ※おもねる
【腑分け】解剖のこと。「手医師何某といへる者、千寿骨ヶ原にて―いたせるよしなり/蘭学事始」
【流謫】罪により、遠地へながされること。島流し。謫流。「―の身」 ※るたく りゅうたく りゅうてき
【貴種流離譚】〔折口信夫の命名〕説話の一類型。若い神や英雄が他郷をさまよいさまざまな試練を克服し、その結果、神や尊い存在となったとするもの。在原業平(ありわらのなりひら)の東下り伝説、かぐや姫伝説、また、源氏物語の須磨流謫(るたく)の条などがこれにあたる。
【局外】(1)当面の事柄に直接関係のない立場。「―に立つ」
【局外者】その物事に関係のない人。。
【蛭子】記紀神話で、伊弉諾命(いざなきのみこと)と伊弉冉命(いざなみのみこと)の子とされる。古事記では伊弉諾・伊弉冉が日本の国土を生み成す際、国土とは認定し得ぬ失敗児、日本書紀では統治者の資格を欠く不具児としてそれぞれ位置づけられる。中世以降、恵比須(えびす)として尊崇された。ひるのこ。
【ゲリマンダー】自党に有利になるように選挙区の区割りをすること。
【斜交い】ななめ。また、ななめにまじわること。「―にまじわる道路」 ※はすかい
【博覧強記】広く書物を読みよく覚えている・こと(さま)。「―で鳴る男」
【惑溺】まどいおぼれること。夢中になって、正常な判断ができなくなること。「古習に―する者は/文明論之概略(諭吉)」
【糜爛】(1)ただれること。「―した歓楽/悪魔(潤一郎)」 ※びらん
【歓楽】(1)喜び楽しむこと。喜びと楽しみ。快楽。
【瀰漫】(ある風潮などが)広がること。はびこること。蔓延(まんえん)。「退廃の気が―する」 ※びまん
【頑迷】頑固でものの道理がわからない・こと(さま)。「―な人」
【頑迷固陋】考え方に柔軟さがなく、適切な判断ができない・こと(さま)。
【疎隔】関係がうとくなること。遠ざけること。「妾を―せんと謀りしなり/妾の半生涯(英子)」
【独立独歩】独立して他から支配も影響も受けずに自分の思うとおりにやること。独立独行。
【宿痾】前々からかかっていて、治らない病気。持病。痼疾(こしつ)。宿病。
【八紘一宇】天下を一つの家のようにすること。第二次大戦中、大東亜共栄圏の建設を意味し、日本の海外侵略を正当化するスローガンとして用いられた。
【侏儒】(1)こびと。一寸法師。 (2)見識のない人をののしっていう語。
【深更】夜ふけ。真夜中。深夜。「激論は―に及んだ」
【黒暗々】まっくらなこと。「―日光も穿ち得ぬ森林の裡(うち)/日光山の奥(花袋)」
【波濤】大波。高い波。
【炯々】(目が)鋭く光るさま。「眼光―として人を射る」「―たるまなこ」
【盲滅法】何の見当もつけずにむやみに事を行う・こと(さま)。やみくも。 ※めくらめっぽう
【文質】〔「文」はあや・かざりの意〕文華と質朴。また、外見と実質。
【彬彬/斌斌】(1)文章の外形と実質とが共に備わっているさま。「文質?其宜を得る/明六雑誌 21」 (2)文物が盛んに興るさま。「大宝の令は制度儀文全く備り―として観る可し/新聞雑誌 40」 ※ひんぴん
【文質彬彬】外見と実質とがほどよく調和していること。「文質彬彬としてこそ君子というものである」
【赫赫】(1)はなばなしい功名をあげるさま。「―たる戦果」(2)光り輝くさま。「―たる南国の太陽」 ※かっかく
【墨守】〔墨子がよく城を守り通し、楚軍を退けたという故事から〕昔からのしきたりや自説を固く守ること。「旧習を―する」
【旧習】昔からの習慣。古くから残っているならわし。
【旧慣】古くからの習慣。昔からのならわし。旧例。
【唯唯諾諾】何事にもはいはいと従うさま。他人の言いなりになるさま。「―として命令に従う」
【係争/繋争】当事者間で争うこと。特に、訴訟を起こして法廷で争うこと。「―中の事件」
【擬制】〔法〕〔fiction〕相異なる事実を法的には同一のものとみなし、同一の法律的効果を与えること。失踪宣告を受けた者を死亡とみなし、電気を有体物とみなすなどの類。
【緒言】(1)論説の言い初めの言葉。(2)前書き。序文。 ※しょげん
【徴表】その事物のあり方を特徴的に示し、他の物と区別する性質。属性。メルクマール。
【骨絡み】(1)梅毒が全身に広がり、骨髄にまでいたってうずき痛むこと。また、その症状。ほねうずき。(2)悪い気風に完全にそまっていること。
【抹香臭い】抹香のにおいがする。転じて、いかにも仏教的な感じがする。ぼうずくさい。「―・いお説教」
【可及的】できるかぎり。なるべく。「―速やかに撤去せよ」
【通暁】(1)夜を通して朝に至ること。夜通し。(2)すみずみまで知ること。「その分野に―している」
【掉尾】〔尾をふる意〕物事・文章などの終わりになって勢いを奮うこと。また、終わりごろ。最後。「―を飾る」 ※ちょうび
【掉尾の勇を奮う】最後の勇気を出して奮闘する。
【囲繞】周りをとりかこんでいること。「山々に―された地」 ※いにょう・いじょう
【畏友】尊敬している友人。
【言下】相手が言い終わったすぐあと。言い終わるか終わらないうち。「―に断られた」 ※げんか・ごんか
【淫奔】(女性が)性的享楽におぼれやすい・こと(さま)。多情。 ※いんぽん
【知解/智解】知識によって悟ること。 ※ちかい・ちげ
【哀訴】相手の同情心に訴えること。なげき訴えること。哀願。「彼は地主に―して/土(節)」
【充溢】満ちあふれること。「気力が―する」 ※じゅういつ
【釈義】文章・語句などの意味を解きあかすこと。また、解きあかした内容。解釈。
【蹉跌】つまずくこと。失敗し行きづまること。挫折。「研究は―をきたした」「出立点から、程遠からぬ所で、―して仕舞つた/それから(漱石)」 ※さてつ
【逢着】出あうこと。でくわすこと。「難関に―する」「屡々此の問題に―した/彷徨(潤一郎)」 ※ほうちゃく
【衡平】(1)つりあうこと。平衡。(2)〔法〕 一般的規定である法を、その適用において具体的事例に適するように修正すること。
専門性を高めれば強いってのはどうだろうすこし疑問だ。
東芝を辞めた人が日立に行くというのは、慣行的にも守秘義務的にも無理。
人間関係が気まずくなろうが、郷里の親が死のうが、会社をやめるのは難しい。
原子力に限らず、特定ジャンルに特化した人間というのは、会社からそこそこ重宝されるけど、それ以上に人生を狭めてるような気がする。
自社製品やのメンテナンスやカスタマーサポートに特化していても、他社にいってその経験と知識が役立たないことが多いでしょ?
営業なら会社をうつっても切り開いた人脈が無に帰すこともないし、経理も簡単に次の職で同じことがやれる。
ITとか金融とかで流動的に人が動いているのは、そういう色合いが強いからなんだと思う。
関係ないけど、ダメだったら辞めればいいってのが前提にあるから、金融の連中は懲りずに何度でもバブルに踊るんだろ。
ITも似てるか。
入った業界、イスの数、時勢、すべてひっくるめて運だよ。
話はまず中学生まで遡る。
中学校の頃好きな女の子がいた。その頃の自分は屈託の無い馬鹿だったので人並みにモテた。中一のバレンタインの時よく遊ぶ女の子二人からチョコをもらった。一人は手作りのいかにも本命って感じのモノで、もう一人――俺はこの子が好きだった――から手紙入りのそっけないチョコをもらった。でも俺が好きだった女の子も俺のことが好きだったらしくてその子としばらく付き合った。あまりに馬鹿だったからすぐに別れた。本命のチョコをくれた女の子(A子とする)とはその後も友達としてそれなりに仲良くやった。その間にA子は彼氏を作ったりしてたが、別にどうでもよかった。そんな感じで中学校を卒業した。
卒業した春休み、志望校に受かった俺も、別の高校に入ることになったA子も友達も浮かれて遊んだ。基本メンバーは俺とA子と仲の良い男友達と、その彼女の四人。その頃A子は彼氏と別れたばかり。まぁ、なんか期待するわな。タイプじゃなかったけどかわいかったし。そんなこと考えながら毎日メールしたりして、で、まぁなんやかんやあってある時二人きり一緒のベッドに座ってるって状況になった。その後は言わずもがな。諸々の問題で最後までは出来なかったけど。
俺はヤリたくてヤリたくてしょうがなかった。ヤリたいというよりヤッてみたい。触ってみたい舐めてみたい挿れてみたい。そんなわけでそれからの春休みは毎日そんな感じだった。それでも挿入には至らなかった。
高校の入学式が近づいてきたある日A子が訊いてきた。「ねぇ、なんでこんなことするの?」
俺は答えた。「……好きだから?」
そんなわけはなかった。もっと胸が大きくて頭が良くて顔がタイプでヤラせてくれる女がいれば間違いなくそっちに飛びついていた。……そして、そんな子は高校で出会えるかもしれない。
A子がまた訊いた。「私のこと、これからも好き?」
俺は答えた。「わからない」
それは『高校でお前以上にいい女がいるかどうかわからない』という意味で。
入学式前日A子は別れた彼氏とSEXをした。A子の処女は別れた彼氏に捧げられた。
高校に入学して一ヶ月。ヤラせてくれそうなかわいい女の子はいなかったが、A子には彼氏が出来た。別に俺とA子は付き合っていたわけではない、これは普通のことだ。俺とA子の関係は、いつもどおり、変わらない。いつもどおり、揉ませてくれるなら、性的欲求の捌け口になってくれるのなら、それでいい。
俺はメールで訊いた「会わない?」会ってはもらえなかった。
また別の日に訊いた。また会えなかった。さらに別の日に訊いた。会えなかった。また、ヤれなかった。
そんな感じでしつこくヤろうとしていたある日、春休みにしょっちゅう遊んだ男友達の彼女(この子は元々A子と仲が良い友達だった)からメールが来た。
「A子にはもう彼氏がいるんだからしつこく付きまとわないであげてくれない?ヤりたいだけなのが見え見えでキモいよ」要約するとこんな感じだ。
その時に初めて気が付いた。自分がどれだけ愚かなことをしていたか。どれだけA子の感情を踏みにじっていたか。そして自分とA子の関係はもう中学生だった頃のように元には戻れないということに。
それからはなんていうか本当にダメだった。A子とはほとんど関わりは無くなって女性とも殆ど喋れなくなった。「自分みたいなクズ人間が女性と仲良くなってはいけない」とか「二度と誰かの真っ直ぐな気持ちに干渉したくない」とか考えたりしていたが、単純にA子の友達からもらったメールみたいな剥き出しの嫌悪を浴びるのが怖かった。誰もが自分の事を裏では嫌っているんじゃないか、陰口を叩かれているんじゃないかと思うとほとんど誰とも仲良くなれなかった。自分の好意を嫌悪で返されるのが怖かった。ずっとそんな感じのまま、俺は高校を卒業した。
こんな嫌な思い出が染み付いた場所から離れたい一心で勉強して、なんとか他県の大学に入って、俺は一人暮らしをすることになった。その頃から数少ない高校の友達との関係や、昔の自分なんかを根拠に「俺はそんなに人に嫌悪感を持たれたりしない」とか思い込むようにし始めた。いい加減まともな人間に戻ろうとしないと一生このままのような気がした。だから、なんていうか「彼女が欲しくなった」のだ。失われた高校生活を取り戻したくなったのだ。SEXはしなくてもいいとは言わないが、それ以上に好きな女の子と一緒にデートしたり他愛の無い話をするという行為に強い憧れを抱いた。これは本心からなのかは俺には判断しかねるがそうであって欲しいし、もし彼女がSEXしたくないと言えば絶対しないつもりであった。
大学に入ってから今までより積極的に人と接した。女の子とも友達になったし合コンにも行ったりした。でも高校生活の三年間をほとんど女性とコミュニケーションを取らずに生きてきた俺はどういう話をすれば良いのかということがわからなかった。しかも高校時代一人で色々やってたせいで趣味も独自に形成されていったからほとんどの人と好きな本や音楽の話も出来ない。もしかしたらもう二度と自分は心から楽しく女の子と会話できないんじゃないか、とさえ思った。
ある日、某SNSをやっていて郷里の女の子と仲良くなった。写真を見たが彼女はかなりかわいく、ついでに俺の好みだった。一応断っておくが彼女が所謂ネカマであったりネットの中でだけ別の人間を演じている、ということは無い。その理由の説明が面倒なので割愛するが、身勝手とは思うがそういう可能性はここでは排除して読んで欲しい。無論彼女の写真が偽者である、とか、写真映りが良い、とかそういうどうでも良い可能性も排除していただきたい。そんなことは話の本筋とは関係がないんだ。
彼女とは趣味が合った。趣味が合うことは他の女性でも度々あるにはあったが「それのどこが良いか」「どういうものが嫌い」というさらに詳しいところで意気投合した。彼女と話す時は本当にどうでもいい話でも楽しかったしいつも聞いてて退屈なだけの相手の「自分の話」も強い興味を持って聞けた。意見が違う部分でもそれを納得して尊重できた。
ある時ふと自分が彼女の事が本当に好きだと気付いた。この文字だけの関係が空虚で現実味の無い物で希薄なものだとしても、それでも俺は本当に彼女の事が好きだった。それでもやはり文字だけの関係はどこまでも希薄で吹けば飛ぶような物で、どんなに長い時間を積み重ねても、会って一日話すだけでその情報量を軽く超すような関係であることは明白だった。彼女と会って話をしてみたい。彼女の声を聞いてみたい。彼女の色々な表情を見てみたい。そう思った。折りしも季節は帰省シーズン。クリスマスなんてイベントが含まれていたりする。もしその日を彼女と過ごせたらどんなに良いだろうか、なんて甘い夢想を抱いたりした。
彼女には今彼氏がいない。彼女はかわいいので、きっとすぐに彼氏が出来るに違いない、と思った。彼女に会いたい。彼女に俺を好きになってもらいたい。そう思った。俺は勇気を出して訊いてみた。「クリスマス一緒にどっかに行かない?」
もちろん早計すぎることは恋愛経験値の低い俺でも目に見えて分かっていた。それでも訊かずにはいられなかった。
まぁ、もちろん答えはNOだった。後から判ったことなんだがクリスマスではないが俺より後から来た昔好きだった人からの誘いには乗ったそうだ(結局そのデートは実現しなかったそうだが)。
それでまぁ、それから何もないまま俺は実家から下宿先に戻ったのだが、誘って以来俺と彼女の関係がぎこちない。彼女が喜んで飛びつきそうな話題をあからさまにしても滅多にそれに反応しないし、俺との関わりを出来る限り拒んでいるようにさえ見える。
そうなってしまった原因が100%俺にあることくらいはわかっている。会ったことも無い人間とクリスマスに会うなんて女性にとって恐怖の何物でも無いに決まってるじゃないか。俺がいくらそんなつもりはなかった、と言っても下心が見え見えじゃないか。なんでそんなことにも気付かなかったのだろう、なんて後悔は今は置いておく。ただ今はもう二度と自分にとって大切な関係を失いたくない。もう一度彼女と屈託なく文字だけの関係でも良いからおしゃべりがしたい。それだけだ。一体どうしたら元に戻れるのだろう。
これって犯罪じゃないか?
昨年11月、東京都港区のワンルームマンションで、48歳の独居男性が吐血して病死しているのが見つかった。死後約3週間。連絡を受けてその日のうちに郷里の新潟から上京した実妹は、マンションを管理する不動産会社の担当者からこう告げられた。「家賃を値引きしなければ、次の借り手がつかない。家賃の半額を10年分請求することになる」
賃料は月約14万円。請求額は合計800万円以上になった。別途、床のフローリングや壁のクロスを交換するリフォーム費用約50万円も請求するという。「とても払えない。新潟の老いた両親は首をくくるしかない」。打ちのめされた様子の実妹を見かねて、遺品整理と部屋の清掃を請け負った「あんしんネット」(東京都大田区)の担当者は「法外な額なので弁護士を入れて交渉すべきだ」と助言した。
足立区で昨年暮れ、3DKの賃貸マンションで70代の独居男性が孤独死した際には、離婚した元妻が家主から最低2年間の賃料を支払うよう求められた。
そのマンションは2人が離婚前に住んでいた場所。月額8万円、2年間で200万円近くを元妻は支払うことにした。顔見知りの家主からは「部屋は空けておくので住んでもいい」と言われたが、住む気にはなれず、空き室のままだという。
元妻の長女は「『払う必要はない』と言っても、母は『孤独死で大家さんに迷惑をかけたので』と聞かない。口約束で書面も交わしていない。2年以上払わされるのではないでしょうか」と不安な表情を見せた。
宅地建物取引業法では、家主や不動産会社は部屋を貸す際、借り手の判断に影響を与える重要事項を事前に説明することが義務づけられている。ただし、孤独死は同法上の重要事項に当たらないという。
東京都の不動産業課は「自殺は借り主に説明するよう指導しているが、孤独死については家主や不動産会社の判断。賃料減額分の請求は民事的な問題で、行政は何も言えない」。
都内の不動産会社社長は「病死は自然現象で、うちは孤独死を次の借り手に説明しないし、遺族にも請求しない。請求するところがあるのは知っているが、800万円というのは非常識だ」と話す。ただし、リフォーム費用については契約で借り手による原状回復を求めており、遺族や保証人に請求するという。