はてなキーワード: ぎょうせいとは
室崎先生のインタビューが非常に興味深い内容(オブラート)で、主に悪い方向で話題になっている。批判の内容はそれぞれご尤もだ。(https://togetter.com/li/2295445、https://togetter.com/li/2295441、https://togetter.com/li/2295630)
だが、これはそもそも室崎先生をインタビューの対象とし、しかも「防災研究の第一人者」と紹介した朝日新聞にもかなりの責があると思われる。
確かに室崎先生は防災の分野で重きをなしてきたことは疑いない。だが、震災発生時の救助や当座の救援は御専門ではない。次に示すのは室崎先生が自身のWEBで公開する業績一覧だ。
「地域防火研究に関する基礎的研究」(博士論文)京都大学,1979年
「苦闘の被災生活」(共著)神戸新聞総合出版センター,1997年
http://www.murosaki.jp/publications.html
(著書のみ。論文も多数あるので御覧頂きたい。)
見ての通り火災(地震による火災も含む)の専門家で、加えるならば復旧復興計画の専門家であって、救助や救援、またボランティアの活用についてを御専門とされてきたわけではない。
また、近年の様々な大地震(特に東日本大震災や熊本地震)の研究により、ボランティアもただ集まれば良いというものではないことが共有されつつあるが、その時点では先生は既に第一線におられなかったことは否めない。
ましてや土木(道路の啓開)やロジスティクスの専門家ではまったくない。
この方を大雑把に「防災研究の第一人者」として、しかも御本人は「これから指摘することは、私の責任でもあります。」と述べているにもかかわらず見出しでは「初動に人災」「阪神の教訓ゼロ」とするのは、世論をミスリードしたい気持ちが見え見えで憤りを覚える。
あえて批判するとすれば、石川県が長年(15年)にわたって、防災アドバイザーに室崎先生を委嘱していたことだろうか。
3 アドバイザーの設置について
能登半島地震や浅野川流域の豪雨災害を踏まえ、大規模災害発生時に被害を最小限に抑えるための迅速かつ的確な対応を実施するとともに、平素から危機 管理体制の充実強化を図るため、専門的立場から適宜、助言等を得ることを目的として、平成21年度に設置した。
4 職務内容
(1)大規模災害発生時
② 復興に向けての助言 等
(2)平素
② 大規模地震発生に備えた減災への助言 等
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/kisya/r5/documents/0410kiki.pdf
石川県の土地勘がないだけではなく、想定される大規模災害の「能登半島地震や浅野川流域の豪雨災害」は御専門ではない事に加え、職務内容の「緊急初動対応、応急対応」も御専門ではない。
もちろん、専門ではなくとも最新の研究をキャッチアップして適切にアドバイスいただける研究者もいるだろう。だが室崎先生は79歳と御高齢で、第一線を引かれて相当に年月が経っている。
一例として、室崎先生の東日本大震災後のインタビュー記事を挙げる。
ボランティアは押しかけていい。迷惑をかけてもいい。迷惑かけた分の何倍もいいことをしてくればいい。来てくれただけで、本当に喜ばれるのだから。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2011/04/post-2035_1.php
ボランティアによる大渋滞は阪神・淡路大震災でも発生したが、それが大きな問題でありコントロールの必要があるとされたのは東日本大震災大震災以後。被災地に向かう車両に許可証を貼っていたのを覚えておられる方もいるだろうと思う。
そのように議論が進んでいる中、室崎先生のこの考えを支持する研究者や行政担当者はほとんどいないと断言できる。
ネームバリューから委嘱し、担当部局が前例踏襲で漫然と委嘱を続けていたのではないだろうか。(委嘱し始めた当時の判断は誤りではなかったと思う。中央防災会議専門委員の御経験もあり、国がどう動くかにお詳しく、それに応じて県がどう動くかを検討するのに適任だったかと。土地勘のなさは別の人でも埋められる。)
https://digital.asahi.com/sp/articles/ASS1G2P91S1CUTFL01Y.html?ptoken=01HM58FWP8JH0TWWY7EX2VG9AT
この方は存じ上げないが、御専門は教育学とのこと。(https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/people/people002230.html)
防災・減災対策にお詳しいとは見えないが、今回の自治体や政府の対応の何を見て「人災を意図して生み出した」と判断したのか御説明いただきたいところだ。
本文中はドローンの飛行を禁止したことについて書かれているが、救助活動している、また様子を実見にきているヘリがいる中でドローンを飛ばすなんて二次災害を引き起こしたいとしか思えないが。
今回の行政の対応が万全だったと言う意味ではなく、その事後検証が必要なのはもちろんだ。だが今ではないだろう。
例えば奥能登へは入らないように、としたが、石川県全体に入らないように受け止められたのではなかったか、もっと良い周知の仕方はなかったが、など。
ブコメには反応するつもりはなかったけど一点だけ。
氏の「業績一覧」には著書や論文の概要があってボランティア関連の著作や研究もあるんですが、意図的にスルーしておられるんです?
「阪神・淡路大震災後の被災生活の実態と問題点を明らかにするとともに、被災者の支援に立ち向かったボランティア活動の実態と教訓」
「阪神・淡路大震災後の復興住宅においては、ボランティアや生活援助員さらには民生員などによる被災者や高齢者の新体制」
「地震時におけるボランティアなどの支援組織の果たす役割を世界の主要な地震のケーススタティ」
災害発生直後の救助救援ではなく、ボランティアが入れるようになってからの、しかもメインは更にもっと後になってからの研究であることがわかると思う。
アマゾンジャパン VS 紀伊國屋書店 2007年出版社別年間売上げランキング
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K…外商含む
J…書籍のみ
レッテル社会といわれる現代では、より安定した生活を送るためには有名校を卒業して大(だい)企(き)業(ぎょう)や官公庁(かんこうちょう)に入り、重要ポストにつくことが幸福の要件と考えている人があります。
これについて二点から考えてみましょう。
第一の点は、はたして社会的な地位につくことが幸福の条件なのか、ということです。
最近、四十代、五十代の、いわば社会的に重要な地位にある年代のエリートが、仕事上の行きづまりや人間関係の悩みによってノイローゼになったり、自殺に走るケースが頻繁(ひんぱん)に起こっています。
現代の熾烈(しれつ)な競争社会の中で責任のある地位につくことは、それだけ大きな負担(ふたん)となり、身心ともに苦労も多くなることは当然です。
ではなぜ人々は苦労の多い地位を望(のぞ)むのでしょうか。その理由は、ひとつには人に負けたくない、人の上に立ちたいという本能的な願望(がんぼう)であり、もうひとつには地位が向上すれば経済的に豊かになる、周囲から敬(うやま)われることなどが挙(あ)げられると思います。
もし願いどおりの地位についたとしても、それに適合(てきごう)しない性格であったり、負担に堪(た)える人間的な能力がなければ、その人は苦痛(くつう)の毎日を送ることになるのです。
第二の点は、学歴(がくれき)至(し)上(じょう)主義(しゅぎ)がもたらす弊害(へいがい)と不幸がいかに大きいか、ということです。
たしかに一流大学を卒業した人は、それだけ幼(おさな)いころから勉学に励(はげ)んできた努力によって、能力的に優(すぐ)れています。深い学識と幅(はば)広い教養による英知(えいち)はいずこの社会や職場にあっても、知的(ちてき)資源(しげん)、人的(じんてき)資材(しざい)として重要視されることは当然でしょう。
しかし誰もが一流校には入(はい)れるわけではなく、ごく一にぎりの人だけが許(ゆる)される狭(せま)き門を目指(めざ)して、過酷(かこく)な受験戦争がくり広げられ、子供は友情を育(はぐく)むどころか、同級生を敵視(てきし)する状態(じょうたい)に追いやられています。
毎年受験シーズンになると受験に失敗して自殺するという悲惨(ひさん)な事件が相(あい)つぎますが、幼いころから親や先生の「有名校に入る人は優秀、入れない人は敗北者(はいぼくしゃ)」という言葉を聞いて育ったならば、受験の失敗がそのまま人生の破滅(はめつ)になると考えるのは当然です。
まさに誤(あやま)った学歴偏重(へんちょう)の風潮(ふうちょう)が生む不幸の一面であり、その風潮の中で育った子供は、またさらに学歴偏重の人生観を増幅(ぞうふく)していくのです。
このような教育制度や教育行政(ぎょうせい)のゆがみは教育の部分だけをとり上げて改革(かいかく)しようとしても根本的な解決にはなりません。
なぜならば、教育問題は時代や社会機構(きこう)全体と深く関(かか)わっており、さらには人生観・価値(かち)観(かん)ともつながっている事柄(ことがら)だからです。
釈尊は現代を予言して、末法は五(ご)濁(じょく)の時代であると喝破(かっぱ)されています。五濁とは時代が濁(にご)り、社会が乱(みだ)れ、人間の生命も思想も狂(くる)うことを指(さ)しており、その原因は誤った宗教にあると説いています。
したがって健全な人生観や社会思想は、ひとりひとりが正しい宗教に帰依(きえ)し、しかも正法が社会に広く深く定着(ていちゃく)したときに醸成(じょうせい)されるのであり、真実の幸福は表面的な学歴や肩書きによってもたらされるのではなく、真実の仏法を信仰し修行することによってもたらされるのです。
以上の二点だけを取り上げてみても、学歴や社会的地位がそのまま個人の幸福の絶対的条件になるわけでもなく、社会の福祉(ふくし)につながるわけでもないことがわかるでしょう。
真実の幸福とは、いかなる負担や困難をも悠々(ゆうゆう)と解決して乗り越えていくところにあります。
個々の人間に生命力を与え、勇気と希望と智慧(ちえ)をもたらす道は、真実にして最勝の仏法を信仰し修行することに尽(つ)きるのです。
身につけた学識(がくしき)と教養、そして大きな責任をもつ社会的な地位、それらをより充実したものとし、より価値あるものとするために、正しい信仰が絶対に必要なことを知るべきです。