お母さんが75歳になった。
ボケもないし、健脚だし、友達と旅行に行ったりしてとても元気だ。
もう後期高齢者でいつ死んでもおかしくないような年齢だとは思っているけれど、90歳くらいになってもしんじゃったら嫌だなと思っている。
お母さんはいつ会ってもお母さんで、私がもう中年だというのにお母さんなのだ。
いつまでも私の心配をして、会えば何かしら子供の頃好きだったお惣菜やお菓子を渡してくれる。
私は小さい頃に、自分が周りの女の子と違ってブスだと気づいて、お母さんに「なんでもっとかわいく産んでくれなかったの?」と言ってしまったことがある。
お母さんはちょっと困った顔をして「あなたは世界で一番かわいいんだよ」って言ってくれた。
この言葉が大人になった今でも、自己肯定感をある程度守ってくれている気がしている。
お母さんにずっと生きていてほしい。
ずっと私のお母さんでいてほしい。
ヨエコの『楯』や