skebで依頼がキャンセルされた。
悲しいし寂しいが、仕方ない。キャンセルの理由は無数に考えられる。私の徳が足りなかったのかもしれないし、依頼文から面倒くさい人間性が漏れ出していたのかもしれないし、単純に描きたくない内容だったのかもしれないし、おまかせの倍積んだ金額程度じゃ足りなかったのかもしれない。
そのあたりでなんとなく「AIって断らねえな」と思った。
もちろん、人間同様タダではない。環境は整えてあげないといけないし、プロンプトは自分の理想に近づけるために試行錯誤しなくちゃいけないし、とにかく金と時間がかかる。けどそうしてRoLAなり自分専用の環境なりを用意できたなら、そいつは私の要求に応え続けてくれる。
これは「求める」という過程への報酬になる。そうして結果が伴ったならとても嬉しいだろう。まあ私はRoLAなんて組めないので、けっこうふわふわした思い込みで語っているのだが。
人間相手だと何らかの理由で却下されたとき、どうにもならないことがそこそこ多い。だって「おまえが嫌い」とか言われたら「そうですか……」しか言えないし。でも生成AI相手なら少なくともそういうことはない。できないとき、何らかの明確な理由が存在している。
これは明確な利点だろう。描いてほしい絵があって、描いてほしい人がいる。そういうときに「人」が「機械」にすげ変わるときも来るのかもしれない。もうそういう時代だ。機械に試行錯誤してもらって、それでも欲しい結果をすげ変えられなかったら人のままだろう。
この欲しい絵は機械にすげ変えられないなと思ったから、私も依頼していたわけだし。そして断られたので、私の欲しかった絵は二度と手に入らない。もうどんな絵が欲しかったのかも分からない。