2024-02-23

♡お礼日記

この仕事を始めて5年目になる。

皆が高校生活を送っていることなんか思い出せずに1人でこの世界に飛び込んだ。

もう全部知ってるのにまだ私は未経験10代として働いている。

誰よりも早く高校を辞めたのに誰よりも長く制服を着続けている。

殺したり殺されたり、ラブホテルで沢山人が死んでいるのに私はまだ生きている。

何にも知らなかった私を、年齢で言えばまだ高校生の私を誘う男性たちは私を殺さなかった。

今日まで誰も私のことを殺してきていない。

立ちんぼや援助交際危険だと言うけれど、店で働いていても死ぬ時は死んでしまう。

労働法になんか守られていない私達は店に雑に扱われても給料が貰えなくても罰金を求められてもどこに訴えることもできない。

いつ誰に刺されてもおかしくない、連れ去られたりしても不思議じゃないような状況で、そうする人はいなかった。

この数年間で幾多の何百人もの人達出会い、裸で触れ合った。

ひどい言葉を投げてやろう、嫌な思いをさせてやろう、痛い思いをさせてやろうと悪意を持ってくる人もいるし、危ない思いをしなかったわけではない。

でも、こんなに長いこと仕事をしてきてもまだ死んだりしていない。

それは店が守ってくれているのではなく、私を買う男性たちが私を守ってくれているからだ。

危ない思いをしたら助けに来てくれる訳ではない。私のことを殺す対象として見ないことで、一人一人が私と会っている時間私を守ってくれている。

沢山の男性に守られて今日まで生きてきた。

死んでもおかしくないのにまだ生きている。

明日死ぬかもしれなくても、これまで会ってきた人達は私のことを殺さなかった。

対等に扱ってくれなくても、心底バカにされてても、殺さないでいてくれている。

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