一括投資でもドルコスト平均法でもなく、バリュー平均法がいいと思ってる。とくに新規入金よりも特定口座からの乗り換えがメインになる場合は。
一括投資がいいというのはその分リスクに晒す期間が長くなるからだけど、1月に一括で買っても12分割しても、エクスポージャーは平均すると半年しか変わらない。20年とか30年とかの長期にわたって運用するのに半年の違いなんて誤差だ。それよりも、1800万という限られた枠を有効に使うためには、平均取得単価を下げるほうが大きな効果がある。
ドルコスト平均法は毎月定額を投資する手法だけど、これは言い換えると「期間ごとに投資元本を定額で増やす」という手法である。
これに対して、バリュー平均法は「期間ごとに評価額を定額で増やす」という手法になる。たとえば「評価額を毎回10万ずつ増やす」とするとき、初回は10万円投資する(評価額10万)。次に投資するときに、評価額が11万に上がっていれば9万円分買い足して評価額を20万にする。さらに次回に評価額が18万に下がっていれば、12万円買い足す(評価額30万)。このように買っていくと、値上がりしたときは少なく買い足し、下がったときに多く買うことになるので、平均購入単価は定額買い増しのドルコスト平均法よりもずっと小さくなる。詳しくはぐぐれ。
値上がりしたときは特定口座から少なく売って(税額が小さい)、NISAで少なく買う。値下がりしたら多く売って(値下がりして含み益も小さくなるからたくさん売っても税額はそれほど増えない)、NISAで安くたくさん買う。このように、バリュー投資法で特定口座からNISA口座に乗り換えると、税額を圧縮しながら売り、平均単価を下げて買うことを両立できる。
ドルコスト平均法は平均購入単価を(バリュー平均法ほどではないにせよ)下げることができるが、ドルコスト平均で売ると平均売却単価も下がるというデメリットがあることは覚えておいたほうがいい(定額売却ではなく定率売却が推奨されるのはこれが理由)。ドルコスト平均法でNISAで毎月10万積み立てるために特定口座で毎月10万売るなんてことをするとこのデメリットをもろに食らうことになる。バリュー平均法にはこのようなデメリットはない。
バリュー平均法の最大のデメリットは毎回いくら買うのか不定で、どこの証券会社でもそんな積立設定ができず、いちいち手作業で買い注文を出さなければならないこと。が、すでに特定口座にある程度資産があって、それを売ってNISAで買い直すのであれば、どうせ手作業で売るんだからたいした違いはない。また、バリュー平均法は毎月よりも3ヶ月ごとの方が成績がいいとされていて、つまり手間をかけるのも年4回で済む。バリュー平均法は、いいぞ。
積み立て投資はなにを買うかが全てで買い方には何の意味もないから適当にやればいいよ
ドドスコスコスコ