夫に傘をなくされた。
一緒に出かける時、いつも荷物を持ってくれる。
それが仇となって、男子トイレにいる時に電話がかかってきて、私の傘をなくされた。
インフォメーションセンターには連絡したが、未だ連絡はない。それが2週間近く前。
いいよいいよー、断捨離になったねー、と言って、特に怒る事はなかったが、オーダーで注文した16本骨の大きい傘で、ちょっとお高いものだったから少し残念な気はしていた。
他にも大傘は2本(華奢なタイプ)持っているので、特に不便はないのだ。
私も、自分の持ち物ならば、夫がトイレから出てきた時に、傘を持っていない事に気付くべきだったのだ。
だから、気にしないで良い事だ。
本当は、ここで終わる話だと思う。
しかし、夫は新しい傘を買ってきてくれた。
色は近いが、前の傘は無地だったのに、水玉柄の、少し生地感も安っぽい光沢のある傘だ。
当初は、前のほどしっかりしてないし、違うし、別にいらないのになー、と思った。コレジャナイ感ですね。
しかし、今日、ちゃんと手に取った時に、スライダー構造で風に強い、という謳い文句が見えた。
ああ、見つけられる限りで良いものを探してくれたのだなぁと思った。
そして、口に出してくれないと、その気遣いには気付かず過ごしていたかもしれないと思う。
でも、そんな風に思慮深くて思いやりのある夫が大好きだ。
爆発しろと言われるかもしれないが、いつか手紙を書く時、喧嘩をした時、もう別れようと思う時にこの文章を読み返すために残します。
少し客観視すると、パートナーは、相手をどれだけ許せるかが大事だと思うけど、相手の普段の行動で許せる範囲は拡大縮小するのだろうなぁ、と思った。
そして、大人は自分の持ち物をちゃんと把握しましょう、という当たり前のことをしっかり教訓として得た。夫は本当は悪くないんだよ。