ある人物のSNSでの不適切な発言を槍玉にあげその人物から職などを奪うキャンセルカルチャーは、最近の暴走する極左のもたらす害悪のひとつだ。
このキャンセルカルチャーの1番の問題は、炎上が醸成する空気に押されて議論が不十分なまま職の剥奪という裁定が下ってしまう点にある。
そのため、キャンセルカルチャーは左翼論壇から不適切とされた発言の何が不適切だったのかという論点をしっかりと論文などにしてまとめる機会を奪ってしまう。
キャンセルカルチャーは非常に強力であるが、強力であるが故の副作用を無視し続けていると、理論による対話を是としていたはずの左翼から理論性を奪ってしまうこととなるだろう。