別に東京じゃなくてもいいが、政令指定都市と呼ばれるような大きな街で生まれ育った人はその土地特有の閉塞感を感じたことがあるのだろうか。
私が生まれ育ち出ていった場所はそれはもう田舎で、袋小路のような、出口が見えない迷路のような、息苦しさを感じさせる場所だった。
経済的に文化的に発展しておらず、昔から住んでいる人は僅かな希望も持たず氷が溶けて薄まった酒を舐めるような生活をしていた。
たくさんいたはずの同級生のほとんどは故郷を捨て、もっと人がいる場所へ移住したらしい。
田舎から出てきた人が決まって言われるのが「えぇ〜自然豊かで羨ましい。いいところじゃん」といった羨望だ。
出てきた身からすると苦笑いで受け取めるしかない。しかし、ふと思った。
田舎出身者同士で話すとき、地元の閉塞感について共感を得ることは多いが大都市で生まれ育った人たちにもこういった感覚があるんだろうか。
電車が通っており、買い物へ行くのにも選択肢が豊富で、人がたくさんいる土地で産まれ育った人にも故郷を捨てたくなるほどの閉塞感が。
東京とかその近隣の奴らって地元に残る奴も多いからな