レシピ通りに作ればそれなりに美味しいものが作れる。特段難しいことはない。
でもそれって料理上手ではないよな。ただ手順通り組み立ててるだけだ。工場の組み立て員と何が違うんだ?高度なエンジニアリングの知識はいらない、ただ言われた通り組み立てればハイテク機器ができていた、そんな感じだ。
例えば火加減の関数値をどう設定すると材料がどう反応するのかという特性を何も知らない。肉などどの程度の温度まで加熱すれば安全に食べられるかは知っている。でもそれだけそれもマニュアルに従うだけ。時間をどれだけ伸ばすとどれだけどうなるのか、熱拡散はどのように起きるのか、その結果味や食感にどう変化が生まれるのか、何も分からない。
調味料も分からない。塩はなんでその量なのか砂糖はみりんは醤油はなんでこの分量なのか割合なのか、他の割合だとどうなるのか、分からない。香辛料も大量に種類があってどれがどういう味や匂いに貢献するのか分からない。
ありとあらゆる組み合わせを自分で調べても良いが試すべきパラメタが多すぎるし危険性もあるので分からない。どこに論文が転がっているのかも分からない。料理研究家と自称する人は論文を出していないので参考にならない。
呪文を唱えたら仕組みはわからなくても魔法が使えるのと一緒だ