自分が20代の頃に書いた一次創作の漫画と小説が好きだ。あの当時自分で作品のサイトを作るのが流行っていた、創作の企画に参加しその流れでキャラクターや物語を作った。2ちゃんねるの掲示板では名指しで叩かれ、馬鹿にされたりしていた。交流してくれる何人かの作者さん達とは親しくさせて貰っていたが、特に作品に対する好意的な意見というものは誰からも貰った記憶は無い。それでも自分のキャラクターや物語が、今読んでもとても良くて好きだ。青臭い、子供っぽい。でも歪みが無く、あたたかで柔らかい。転生物でもなく奇抜な設定もなく、ただ続く日々の話だ。今となってはそのアドレスも表には繋がっていないので、ふとした拍子に自分が見つけて直接飛ばなければ物語の置き場には辿り着けないが、今日も消えずにそこにあった。読み返すと、今の自分の心も温めてくれる。金にならず、評価もされず、誰にも知られない代わりに、誰にも貶められず、嘲笑われず、見下されない。自分が自分の作品を嫌いにならずに居られて、良かった。
創作を生業とはしていない。批判に耐えられない。修正に対応できない。自分の力の無さをよく自覚している。他に優れた人達、強い人達が無数に存在する。自分の作品の場所は自分の...