2021-12-28

相談女になってしまたかもしれない

好きな人ができた。本人にその想いを告げる勇気はないけど、気持ちしまい込むこともできずどうしようもなくて、なんとなく彼女持ちの人に話した。初めてその話をしたとき秘密を共有できる相手がようやくできて嬉しかったのを覚えている。

それから1ヶ月近い間、彼女持ちの男に会って好きな人の話をし続けていた。職場での食事飲み会の帰りに話すこともあれば、LINEで話すこともあった。ほとんどが愚痴だったが、話せば話すほどやめられなくなった。好きな人の態度からして、私に気がないことは明らかであったが、どうすることもできなかった。そのような話をただひたすら聞いてくれる彼女持ちの男に完全に甘えていた。


会う度に何度か、「相談女」の文字が頭をちらつく。客観的に見ると私は俗に言う相談女なのではないかと。そうは思いながらも、本当に愚痴を言っていただけだったので、自分相談女ではないと言い聞かせていた。結局その恋が終わるまでの1ヶ月間、愚痴は続いた。


その恋が終わった…といっても、別に気持ちを伝えたわけではない。あまりにも脈がなくて、好きな人の態度を見るたびに傷付くのに疲れただけだ。流石に彼女持ちの男を長期間付き合わせるのも申し訳なかった。だからもう終わりにすることにしたのだ。


でも、それは単なる言い訳にすぎない。その恋の終わりの方には、好きなはずの男よりも彼女持ちの男に会いたがっている自分に気付いていたので。その恋を終わらせた後、彼女持ちの男に会う口実がなくなったと思っていたので。


とはいえ流石に、これ以上関係性を進める勇気は無い(というかそこにも特に脈はない)。かといって、この居心地の良い男をできるだけ近くに置いておきたいという思いは捨てられない。え、彼女?知らない女だし怒られたわけでもないのに気使う必要ある?と言い聞かせて、今日もまた彼に会う私はとうとう相談女になってしまたかもしれない。

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