高校の頃の世界史の先生は大変な変人だった。
当時、世界史が必修科目であるが、理系では受験科目ではなく、
あまり力を入れてはいなかった。
そのためか教科書通りではなく、先生が趣味で語る歴史講座だった。
ギリシャでの都市国家やローマの賢帝・愚帝についてどこまでも語っていた。
この先生の話をきっかけに塩野七生さんに興味を持ったものだ。
高校の文集に、自分の青春時代の恋人との思い出を情熱的な筆致で描いていたのも
この先生だった。
灘や麻布などの自由度が高い私立中高一貫校ではそのような教師もいるという話を聞くが、
これは普通の公立高校の話である。
振り返ると、大学で文学部を出てアカデミアにも会社にも進まなかった文学青年が教師になったのだろうという
独特の雰囲気を感じる先生だった。
今はあのような先生はいないのだろうと思うが、一抹の寂しさも感じる。
Permalink | 記事への反応(2) | 22:56
ツイートシェア
私が通ってた公立高校は倫理と現代社会の先生がそのパターンだった。 で、担任の先生が、あの先生は東大卒ですごいけど、必ずしもあの先生の言うことが世の中の全てではないという...
うちも田舎の公立高校、元バックパッカーの地理教員の授業はほとんど旅行体験記だった。そういう授業は20年たった今でも内容を思い出す。