妻と子供が買い物に行った。お昼は食べていいよと言われたが、外に出る気にはなれなかったので備蓄のカップ麵を食べた。
食べ終わってカップ、液体スープ、かやくの袋を洗っていてふと思った。
「こういうことって、余裕が無いとできないよな」
24歳の時、役者と歌手で食べていけそうな雰囲気(今思い出すと全然そんなことない。黒歴史)だったので、そこで調子に乗って遊びに遊んだ。
最終的にはサラ金で借金してパチスロやって、駄目な友達と新宿で怪しい薬を飲んでいた。
バイト代が利子に消え、精神的にも危うくなっていたが、あるきっかけで「このままでは駄目だ」と気付き、29歳の時に何十社と面接し就職した。
それから10年。借金は返済し、結婚し、子供も2人できた。家も買った。
今は子供達にも「ゴミはちゃんと分別するんだよ」とか「野生動物に餌を上げたら駄目だよ」と教えているけど、
借金して生活が滅茶苦茶だった頃、そんなこと考える余裕なんて一切無かった。
ゴミを分別したことなかったし、もしかしたらポイ捨てとかもしていたかもしれない。
環境問題ってある程度心に余裕が無いと取り組めないんだなと、今この歳で初めて気が付いた。