2021-08-09

今年の春、父は自分意思で車を処分して免許を返納した。

頭はとてもしっかりしているし、身体もピンピンしている。

田舎暮らしなので昨日まであった車がなければさぞかし不便な生活だろう。

最近バスもどんどん運行を縮小して、公共交通機関として使えたものじゃないという。

それに、車を運転することは夫として父として家族生活を支えてきたという誇りの一つであったとも思う。

少し前に父と二人きりで話をした。

「次の車検更新しないでほしい」と言うと、父は「少し考えるから、もうこの話はしないでくれ」と言った。

それから一度も車の話はしなかった。

正直、父が自分から車を手放すとは思えなかった。とてもプライドの高い人だ。

都会に暮らし田舎現実を知らない娘の言葉にムッとしたかもしれないと切り出し方の失敗を後悔したりもした。

だが数か月後「車は処分することにした」と父は宣言した。

宣言通りに車はすぐに処分され、父はもう運転することはない。

さすがに直後は元気がなかったが、今は車のない生活に精いっぱい順応しようと母と二人で頑張っている。

母の話では「何かあってからでは取り返しがつかない。子供迷惑をかけてはいけない」と決意したようだ。

お父さん、あなたを一人の人間として尊敬します。ありがとうあなたの娘に生まれてよかった。

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