スーパーの店内を歩いていると、突然声をかけられる。
振り返ると、商品棚の上の方に小さな画面がついていて、私が映っている。声をかけてきたのは機械だ。画面内には赤や黄色の文字で、万引き犯を威嚇するような文言が表示されている。
どうやら私は万引き犯の予備軍らしい。
普通に買い物をしているつもりなのに。万引き防止システムは人間の意図を汲み取らない。近づく人を全員万引き犯扱いしているらしい。どの棚に行っても同じシステムが声をかけてくる。
かごに入れた商品を持ってセルフレジに行くと、最近入れ替えられたNEC製の機械が迎える。
タッチスクリーンの右上にはまた私の姿が、常に小さく映っている。
ここでも私は万引き犯扱いされているらしい。
「あなたが商品をセルフレジでスキャンせずに持ち帰らないよう、監視していますよ」というメッセージをこの映像は私に送っているのだろう。
黙ってお金をレジに入れて、レシートを受け取り、商品を袋に入れて店を出るが、なにか吐き気のするような不快感がある。
なぜだろう。
たぶん、システムによって一律に監視されて、しかも威嚇されている非人間的な扱いに対して、うまく言語化できない部分で私が反応しているのだと思う。
どれほど商品の値段が安くても、どれほど便利でも、つねに疑われ、監視され、威嚇されながら買い物をする体験は割に合わないないので、もうこの系列の店に行く の は や め よ うと思う。
フィクション??
実話です
トライアルこええな。
ワイは昔は書店で万引き疑われるなんかしょっちゅうだったやで 検索サービスありがたいやで