まず「体を温めること自体に、様々な疾病等を改善する大きな効能があること」
次に「いわゆる泉質といわれるもの(pHだったり、ミネラルが含まれているなど)は事実として測定可能だし、その中の一部には実際に証明された効果もあること」
最後に「温泉に入るという文化が歴史的に非常に古くからの背景を持っていること」
これらが組み合わさった結果、温泉文化には最古かつ最強のニセ科学が君臨してしまっている
これは具体的には「体を温めることによる効能と、いわゆる『温泉成分』による効能が未だに区別されていない」ということである
温泉に入ることは、体を温めることを包含しているので、現に人は健康になるのであるが、そのうちどこまでが「単に風呂に入ったから起こったこと」で、どこからが「温泉独自の効能」なのかという研究はされていない
にも拘わらず、歴史的な背景から、温泉地にはまことしやかに効能が謳われているものが多い
古くは湯に入ること自体が貴重だったため、温泉でもなければそもそも「単に体を温めるだけの効能」すらも得られず、その効能も温泉効能の中に一緒くたになっていたのだ