2020-07-02

昔の同居人の夢を見た

なぜだかぼくはホテルに泊まっている。別れたばかりの妻を訪問しているらしい。彼女の部屋に泊まるわけにいかいから、ホテルに部屋をとったのだろう。大手チェーンの宿なので、ビジネスではあるけどぼくがいつも泊まるような安宿ではない。ぼくに似つかわしい宿ではない。

からなのか、昔の同居人に「いっしょに泊まってくれよ」と頼んだ。けれど、そいつは他に行くところがあるからと、チェックインまではついてきてくれたけれど、どこかに消えてしまった。やれやれ。元妻は夜遅くまで戻らないというし、夜は長い。

深夜、どんどんと繁華街の店が閉まっていく頃になって、ぼくはようやく元妻に会えた。相変わらずだ。相変わらず、ぼくを突き放すような表情をするけれど、かといって邪険に扱うわけでもない。ぼくを自分の部屋に通すなり、お腹が空いたという。何か食べたらと言ったら、冷蔵庫空っぽだという。ぼくが冗談っぽく、ホテルの部屋にパックご飯を置いてきたというと、欲しいという。そんなものお安い御用だ。少し待っていてと、ぼくはホテルの部屋に戻る。

荷物を探してパック飯を取り出していると、ドアにノックの音がする。嫌な予感がする。カギをガチャガチャする音がするから観念してドアのところにいくと、ホテルのボーイだ。それも巨大な荷物を抱えている。いや、荷物じゃない。夕方に別れた昔の同居人だ。意識がない。服がうっすらと土埃にまみれてる。

ぼくは慌ててボーイに手伝って、やつをベッドに運ぶ。重い。ずり落ちるその身体をどうにかマットレスの上に落ち着かせ、やれやれと思う。

昔も、こんなことがあったよなあと思い出す。酔っ払って、ボロ布のように殴られて、血まみれで運び込まれたことがあったよなあと思う。ぴくりとも動かないその顔を見ながら、おまえ、相変わらずだなあと思う。そして、目が覚めた。

何年も連絡はとってないが、まだ番号は生きているはずだ。久しぶりにメッセージでも送るかと、暗闇の中でぼんやり考えていた。

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