趣味がないから図書館で本借りて読んで寝るだけの生活をしてる。
実家暮らしだから生活費はかからない。友達とも社会に出てから縁が切れて連絡も一切取っていないので交際費もかからない。
基本的に家に居るのでなるべく家事や簡単な炊事、宅配便の受け取りからドライバーまで雑務はこなしている。
短期転職を繰り返す三十路をすぎた高卒の俺に対して親はとうとう何も言わなくなった。
飽きれられるのは辛い、が、無能な俺には働く方がもっと辛かった。両親にはすまないとは思ってるし、家を出てけと言われたら出てくつもりではいる。行く宛は無いが。
親が生きてる間は、こうして静かに暮らせるが、親の死後の自分のこれらが全く見えない。親を看取るまでは生きるつもりだが、自殺する勇気もない。そんな所だ。
働けるなら働きたいが、無能な俺は未だに働くことに怯えている。