公園で遊ぶ子どもを見れば仲の良かった小中学校の友達のこと、制服のカップルを見れば充実していた高校時代のこと、布団に入って目を瞑れば、優しかった祖父母の笑顔。もう失ってしまったものばかり思い出す。そして、そのあとはいつも決まって憂鬱になる。もう失ってしまったものはどれも眩しいほど輝いていて、いま手の届くものはどれもくすんで見える。自分の家族も持ち、何不自由なく生活しているけど、自粛の毎日に変化は無く、仕事は相変わらず憂鬱だし、好きだったゲームも虚しくなってすぐやめてしまう。「あの頃に戻りたい」って1日に10回くらい思う。
他の皆もこんな思いを抱えながら生きているんだろうか。だけど、TwitterでもFacebookでもInstagramでも、知り合いはこんな状況でも皆楽しそうな毎日を送っている。コロナがあろうとなかろうと地味な生活を送る私は「羨ましい」という感想しか出てこないので、見るのが憂鬱だ。皆、私が手の届かないものを持っている。
これからの人生、ずっとこんな感じで続いていくんだろうか。これからもずっとずっと死ぬまでずっと、「昔は楽しかったなぁ」って思い出し続けるだけの人生なんだろうか。もしそうだとしたら、あまりにも辛すぎる。