彼女が7年ぶりにできた。
20歳以来2度目。
浮かれている。
手料理を振る舞ってくれるという。
心はウキウキ。
チンチンはビンビン。
こればっかりはしょうがない。
だけど鍋だけでかなりのレパートリーがあるらしい。
こたつに入って料理を作る彼女を眺めていると、キッチンの片隅に置かれている紙袋があった。
彼女が冷蔵庫へ行く時にその紙袋にぶつかり、中に入っていたものが散乱した。
解体された鬼殺しだ。
30パック以上あった。
僕はゾッとした。
僕の中で鬼殺しは廃人が飲むイメージがあったので、彼女に対する好感度が少し下がった。
そんな僕をよそに彼女は台所の下から鬼殺しのパックを取り出し、開けて、鍋に入れた。
料理酒用だったらしい。
料理酒は塩分が入っているので安い日本酒を使うのがいいとのこと。
安心した。
あ、忘れ物☆と彼女は冷蔵庫からストロングゼロドライを取り出しプシィと開けてゴクゴクと飲み干しテーブルに置いた。
美味しいねと僕をみつめる眼がいやらしくて、チンチンはビンビン。
空想の彼女をだしてきたか おめでてーな