ゴミの散乱した六畳間。電灯は付いておらず、辺り一帯をパソコンの光のみが照らしている。
……そうだ。増田は思い出した。
それがいつものように、コメントが付き、ブクマがされていって。
高揚感と興奮の裏に、ふと少しの恐怖を覚える。
最近も某大学で麻薬を合成していて書類送検が発生したことが頭をよぎる。
これで摘発されるくらいなら、普段から後ろ暗いことをしでかしていた研究室だ。
それに関しては問題ない。
こんな、一介の単なるM冶大学生に、どこで知り得たのかを詰問されたら。
途端に、感情が弾けた。恐ろしくなった。
増田はアーカイブの消し方など知らぬ。記事の拡散は留まらない、待ってくれ、頼む……
それが昨日までの出来事、のはずだった。
……そうか、寝落ちしたのか。