30才になるまで、自分のことを傷つけてくる人はみんな悪意丸出しだった
だから彼女ももれなくそうだと思ったけど、どうも違うらしいことがわかった
ただ職場が同じだけの赤の他人の彼女に自分の身体的短所を指摘されたからだ
私はそれについて触れて欲しくない、言われると嫌な気持ちになるからやめて欲しいと伝えたところ、悪意はないと弁解されてしまった
太ってる人に、痩せたら?
頭の悪い人に、勉強したら?
難病の人に、治したら?
と言えるのはよほどの例外がなければ許されないと思うのが私の個人的見解だ
私の個人的見解にすぎないのだから、彼女がそれを理解できないのは仕方のないことなのだ
泣き止んで欲しい一心で彼女をほめて、彼女は潔白だと言うしかできなかった
ほめた矢先、彼女はこういった
「私はよく人にすごいと褒められるんですけど、ぜんぜんそんなことないんです」
謙遜の上になにか乗っかってる違和感に私は彼女の性質をやっと理解することができた
そしてそれを誇示したいと思っている
彼女にとってそれが当たり前だから人の欠点を指摘しても悪気もないし、すごい自分が人に失礼なことを言ったとも認められないのだ
仲直りできたと思ったのか彼女は私に手を差し出し、私はとりあえず握り返した
相手の失礼に対して自分からふみ寄ってやったといわんばかりに…
ぜったいもう関わりたくない