2018-11-09

友人がコンプレックスの塊になっていった話

大学の頃はそいつとよく飲みに行った。女の話がほとんどだったけど、心の底からしかったし、ああこいつとなら一生友達でもいいなあと思った。

社会人になると、やつは変わっちまった。もともとナルシスト系ではあったんだけど。「おれ、先輩にすげー認められてて」「周りがマジで使えねー」「やっぱ俺ってさ、仕事ができるから」。はじめは「おまえすげーじゃん」と持ち上げてた。

ところが、飲みに行くたびに「認知症かこいつ」とツッコミたくなるほど、「給料がよい。俺は仕事ができる。周りはクソ」。そればーっかりだ。女の話になっても、出会った女を貶すだけの、クソつまらない話になっちまった。…ちなみに、給料がよいというのはデマカセだったと後日知る。

どんどん変わり果てていく彼を見て、ああこいつ本当は辛いんだあ、と憐れんだよ。そんな俺はドライ対応、「オレスゲー」を無限に聞かされるのは正直ストレスが貯まるだけで、ある時からそいつと飲む回数を減らしたんだ。

しばらく経った。一年いかいくらいの某日。そいつたまたま鉢合わせちまった。長々と立ち話するのもなんだし、久々飲むかあという流れになって、まあ今日くらいはいいか、おれ太鼓持ちやるぜ。楽しく飲むために、なるべく話の主導権握るぜ、ってね。

でもね、いつの間にかそいつ、俺まで貶すようになっちまったヨーヨーヨーヨー、おまえはなんでそんなに変わっちまったんだい。俺はただ、大学の頃みたいにただただ笑い転げたいだけなのに、どうしてそうなっちまったんだい。社会の荒波がそうさせちまったのかい。教えてくれ俺のキンニクン。ファック。

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