読んだ。
著者によると、できないことをやろうとする日本などの資本主義社会のボリュームゾーンに位置する人間をバカと呼び、
一方で、やりたいこと、できること、すべきことの3つを把握し分相応の生き方をしている人間は賢いという。
なので賢くなれ、という内容ではなく、資本主義社会批判とリベラル批判、相対的強者から相対的弱者へのハラスメント正当化ロジックが大きな軸。
連載モノだったら毎回はてブで炎上する内容であることは間違いない。
読み方によっては社会的に成功を収めたオッサンの酒場談義であり(実際聞き取りをまとめたもの)、
時々持ち出されるイスラム教の考え方はおまけの味付け程度でしかなく、
著者の主張がそれに裏打ちされたものか著者自身の哲学によるものなのか、その境界は判然としない。
著者の言うことを真に受けて身の程をわきまえて分相応に生きようなどと思った真面目な人は、まさに著者のいうところのバカなのだろう。