きっと大変だと思う。
少し検索をすれば、みんなへのアドバイスはけっこう蓄積されているはずだが、ここでは少し違う話をする。
でも「研究が上手くいけば、精神が回復する」は、必ずしも真とは限らない。
努力とその先にある成功とは強烈な鎮痛剤で、研究上のあらゆる苦しみをやわらげてくれる。
中間報告が上手くいったとき、修士論文が書けたとき、はじめての研究会で発表を終えたとき、本当に研究をしていてよかったと思う。今までの苦しみが全て吹き飛んだような気がする。
「ような気がする」。
この鎮痛剤は、鎮痛剤に過ぎない。根治につながるものではない。そして多くの鎮痛剤がそうであるように、徐々に耐性がつき、ついには効果がなくなってしまう。
研究に行き詰ってないのに精神を病んだ時、もはや研究による打開策はない。既に上手くいっている研究を軌道に乗せる方法など、存在しないからだ。
研究による精神不安を、研究によって解決するという策は、実は危険だ。
手は早く打った方がいい。
難しいことじゃない。例えば心療内科を探せばいい。自分に合うところが見つかるまで4軒くらい回れば、いいとこがあるだろう。
Scholarがつかないグーグルで「精神 不安」で検索してもいい。
精神を病むことのコストは大きい。研究も、研究からの離脱も、何一つできなくなる。