事件発生と同時にいきなり車両全体がパニックに陥ったということを理解できてない。
男がいきなり隣の席の女性に大きな刃物を持って斬りつける。悲鳴が上がる、血も見えたろう。
そんな状況では冷静にものを考えたり他の乗客と相談したり示し合わして行動するような余裕なんかない。
「なにかやばい」という以上に詳細に状況を飲み込めた人がどれだけいたかも怪しい。
ハイジャック犯にたいして「そもそも逃げ場のない機内で・多少なり落ち着いたり他の乗客と話す時間がある状況で」乗客が団結して立ち向かったユナイテッド航空93便の事件などとは全くわけが違う。
教室を占領したテロリストをやっつける妄想をいくらしていようと役にはたたないし、護身の心得があったところで完全に不意を突かれた状況ではまず戦意が持てるかが怪しい。
格闘家であっても武器を持った相手に立ち向かうのは難しい、といった話もあるが、そういうふうに戦力を検討する以前の問題である。