それなりに色々なことに興味を持つ人ならば、この人の著書はまあ読んだことあるだろうな、というのはある。そこから逆算して、あれもそれも読んでいるなら教養のある人なのだろうな、という感覚もある。
とはいえ文学はいっぺん読んで自分に合わなかったら次が続かないのが普通だし、根拠として一人の作家の作品を五つも六つも挙げるのは違和感がある。教養、というならむしろ文学作品以外を幅広く読んでいてほしい。
仮に複数挙げるにしても、教養のない私が読んだことのあるものだけで言っても、三島由紀夫なら短編がなければ片手落ちだし、村上春樹は『世界の終わり』か『ねじまき鳥』はどっちか読んでだめならもう片方を読むこともなかろう。
教養だから読まねばならない、と思って読んでいるとしたら、そんなつまらない読み方をするのはやめたほうが良いと思う。そんな時間があるなら、一生懸命に働いたほうがよっぽど評価してもらえる。
ところで三島由紀夫は『憂国』がいいから三島未読の人は今すぐ読もう。さあ読もう。豊饒の海なんか最初に読んで合わなかったら悲惨すぎる。
三島由紀夫『金閣寺』『豊饒の海』 谷崎潤一郎『細雪』『鍵』 川端康成『山の音』『眠れる美女』 坂口安吾『堕落論』 梅崎春生『幻化』 武田泰淳『ひかりごけ』『富士』 佐多稲子『...
それなりに色々なことに興味を持つ人ならば、この人の著書はまあ読んだことあるだろうな、というのはある。そこから逆算して、あれもそれも読んでいるなら教養のある人なのだろう...
37冊。
名作も多いけど痛い小説も多いな
細雪、戦後だったのか。