それ自体は殆ど失敗しているので結局外部に敵をつくる以外に生き残る道がなく、外部に敵をつくるのは思想の左右関係なく一定の連帯を保つのに効果的であるから「連帯感を保つために外部に敵をつくること」をメタ化してそれ自体が“伝統”となってしまえば最早そのやり口は陳腐な嘲笑の的でしかないのだが、意外に人間というものはメタ的に物事を考えることができる実例をその場で説明してその場で納得しても自分の実生活や実生活の積み重ねかつ延長であるところの思想に反映することができないので、つまり外部に敵をつくって生き残るのがホモ・サピエンスの頭の中身をしつけるのにもっとも効果的な方法で、同時に現生人類の限界点であり知性の敗北の象徴とも言える