2017-09-09

キモヲタになれなかった

10年前の私は、少ないお小遣い殆どアニメグッズの収集に使い、短い青春期間の殆どSNSに費やしていた。当時流行っていたのはVOCALOID。私もその流行に乗って、かろうじて苦手ではなかったイラスト武器ピアプロに載せ、にゃっぽんボカロクラスタとの交流を深めた。スカチャでくだらないことを語り合った。ツイッター非公式RTをした。100人以上のネットユーザー年賀状交換をした。自分でもかなり、痛いヲタクだったと思う。

自分の描いたイラスト評価してもらって、動画の一部に使ってもらうのはとても嬉しかった。いつかは有名Pに依頼してもらって動画を作りたいと思っていた。

でもどうしても絵は上手くならなかった。描く絵はほとんど背中に手を隠した真正面のバストアップで、構図なんてものはない。挑戦だってしなかった。それじゃあ上手くならないのは当たり前だ。

そのうちに歳をとって、恥ずかしさを覚え始めた。ノリでスカチャをしたり、下手な絵のメイキング作ってみたり、そういうことが「痛い」ことだと思い、出来なくなってしまった。

結局私は絵を描くことをやめた。SNS不特定多数の人と交流するやり方もわからなくなってしまった。

なぜ私はキモヲタになれなかったのだろうと今でも思っている。好きなことについて仲間と語り合って楽しく生きていたあのころ自分がとても羨ましいと思っている。

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